商品市況展望 割愛版

平成19年1月21日記

 

 今週は日銀の政策決定会合において金利据え置きが決定され、為替は05年12月以来となる121円台を記録した。もっともここ数年のドル円相場は、まるで固定相場のように大した動きはしていない。次回の2月には金利引き下げがあるとする見方は多く、これだけで02年の安値である135円台をターゲットとするかどうかまでは疑問だ。

 さてここ数年はせいぜい年間20円程度の動きとなっているドル円相場であるが、当方が業界入りした頃は1ドル=250円程度であった。85年のプラザ合意以降に進んだ円高は一気に100円幅も動く円高となり、その後バブル崩壊を経て最後は95年に80円割れまで円高となったわけだ。

○東京外為月足(82年〜)

…削除済み…

 ここ数年の値動きが、如何にさざなみの様であるか良くわかるだろう。80円割れの円高まで進んだ頃は金も1,000円以下であったし、まさに当方が業界入りしてからは『商品とは売るものと見つけたり!』の感があった。

 金の最安値は99年の800円台。それが今や2,500円どころまで上がってきているのだから、ジム・ロジャースの言うところの商品の時代というのは、まさに言い得ている。

 さて日経平均株価も、当方が業界入りした83年には僅か8,000円台だった。それがプラザ合意の85年以降からバブルが始まり、89年の末には38,000円台まで上がったわけだ。もちろん不動産価格の上昇はさらに凄まじく、常軌を逸するものであり、商品相場は下げ相場なのに株や不動産で儲けた資金は、商品にも買い注文で出る始末。そりゃ、商品以外のすべてが買いで儲かっていたら、どうしても心理的に商品だって売りから入れないわな。

 株価はここ数年上がってきたとはいえ、86年〜92年の大暴騰〜大暴落に比べればやはりかわいいもんだ。

    日経平均株価月足(82年〜)

…削除済み…

日本がバブル崩壊〜失われた10年とか言っている間に、NYダウは95年から大暴騰であり、現在では当方が業界入りした頃と比べれば10倍近い。

    NYダウ平均月足(82年〜)

…削除済み…

87年に起きたブラック・マンデーは、10月19日の月曜日に1日で508ドルの暴落となって大変な騒ぎになったわけだが、それ以降の上昇・下落の幅を見るとさざなみのように見えるね。何時の日かまた、そんな暴落も来るのだろう。

今回は、ちょっと昔の話をしてみました…

 

 

 

〔石油製品〕

 

今週の原油の値動き

 

1月限(当限)

前日比

6月限(先限)

前日比

1月15日

\38,770

150

\39,470

-30

1月16日

\38,760

-10

\39,080

-390

1月17日

\38,540

-220

\38,600

-480

1月18日

\38,910

370

\39,110

510

1月19日

\38,500

-410

\38,520

-590

 

 まずは原油から…先週号においては『自律反発で戻っても42,000円が限界ではなかろうか。大勢では3万円を目指している相場だろうし、少なくとも38,000円割れの可能性が高いだろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、17日には安値で38,140円まで下落。ちょっと戻ってもすぐに売られる展開であり、週末も38,240円の安値を記録している。

    東京原油日足

…削除済み…

8月8日の高値52,650円(Aポイント)〜9月25日42,280円(Bポイント)までの下落幅は、10,370円幅に及ぶ。それ以降は46,000円(Cポイント)を高値とするもみ合いに移行していたのだが(3,720円幅)、今回のそこから7,860円の下落中

仮にA〜Bへの暴落と同等ならばズバリ35,630円まで下がる事となるし、B〜Cのもみ合いの倍返しならズバリ38,560円で、そこはすでにクリアしている。

つまり今週の安値は、応分の下げが出た後でぼちぼち底入れでもおかしくないが、なお2,500円ほど下げてもおかしくないし…というところだ。ただし何らかの強烈な買い材料が出ない限りは、戻り売りの方が有利である事には変わらないと思われ、新規買いをする気にはなれんところ。

もっとも週末19日のNY市場では53ドル台半ばまで大きく戻しており、換算ではストップ高になってもおかしくない。2,000円ほど戻してからまた下げるのではあるまいか?と思われる局面だ。

    東京原油週足

…削除済み…

週足ベースで見てもA・BのWトップからネックラインCを割り込み、現在はDラインで止まってもおかしくはないところしかしここから崩れれば、最終的には29,000円台まで下がってもおかしくない

ジム・ロジャースは今回の日本公演においても、大勢では原油相場に対し強気の様であり、高値から3分の2まで下げた今も大勢では強気らしい。15,000円下げても見方が変わらんとは、さすがに大相場師と言うしかないが、我々のような小者だとこれだけ下げれば破産してしまう。一体、どんなポジションを取りながら相場を張っているんだろうねえ…

 

    NY原油日足(週末19日分は入っていません)

…削除済み…

18日には安値で49.90ドルとついに50ドル割れ。昨年12月の戻り高値64.15ドルからはすでに14.25ドルの下げである。夏場の最高値78.40ドルからは、28.5ドルも下げているわけだ。一度は50ドルを割らないと収まりが付かないだろうとしていたが、それは今週出たわけだ。

このまま下落傾向を続けるならば、昨年末の54.86ドル〜64.15ドルまでの反発に対する倍返しで、ズバリ45.57ドルまでの下落も有り得る

また大きな流れでのB・CをトップとするW天井は、Dを割り込んで完成。またA・B・Cの三尊天井は、Eを割り込んで完成している格好であり、今回の再度の崩れで戻っても最大54.86ドルが壁になる格好である。

ともかく現状では、完全に買い線が出るまでは新規買いは出来ない格好だ。もっとも前述の通り、週末のNY原油は53.43ドルまで戻って終了しており、もうちょっと戻ったら抵抗線にぶつかる格好である。

 

さてここまで下げてきた要因だが、ズバリ暖冬による世界的な需要の減退である。またOPECの減産は、その輸出状況から見て先の減産を守られていないと見られており、これも弱材料。ここまで下げても臨時総会さえ開けないのは、その抜け駆けが効果を薄くすると見られているためだろう。

また今週は米東北部で寒波の襲来があり一度反発したが、在庫統計で原油の大幅増が確認されてまた下がる格好となったわけだ。もっとも週末も戻ったのは寒波の襲来が材料であるが。

 

…中略…

 結論として当方の相場観は、とりあえずの目標値は達成した後だけに、応分の戻りは有り得るだろう。しかしその戻りも自律反発以上に強くなるとは思えず、何らかの強力な買い材料が出ない限り、まだ戻り売り有利な市場には変化が無いだろう。

 

 

今週のガソリンの値動き

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

1月15日

\48,490

-390

\54,800

-70

1月16日

\48,490

0

\54,270

-530

1月17日

\47,800

-690

\53,840

-430

1月18日

\47,690

-110

\54,020

180

1月19日

\47,460

-230

\53,170

-850

 

 続いてガソリンです…先週号においては『完全に崩れてしまった相場であり、底値は見えず5万円割れがあってもおかしくないだろう。戻りは自律反発に止まると思われ、もし戻ったら56,000円台は売るべきだろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、週明けの55,000円台までの戻りがせいぜいで、週末19日には52,880円まで下落戻り待ちに戻り無しの格好であった。

○東京ガソリン日足

…削除済み…

年明けからストップ安でスタートした相場は、ついに昨年10月4日の安値54,260円も完全に割り込んだ。昨年11月以降の58,000円〜63,000円での5,000円幅のもみ合いの倍返しもすでに達成しており、ここから売り込むのもどうかと思わんでもないが、昨年の8月と同等の下げならばなお6,000円の下落があっても不思議でないゆえ、とてもじゃないが値頃では買えない。

    東京ガソリン週足

…削除済み…

週足ベースでは、昨年末に完全に雲の下に抜ける格好であり、長く続いてきた雲の上での推移=買い相場が崩れた格好である。値頃感無用で語るならば、仮に51,000円も割り込むようなら、最終的には4万円割れでもおかしくない格好である。

まあ果たしてそこまで下がるのかどうかは判らぬが、原油相場が立ち直らなければガソリン相場だけ立ち直るというわけにも行かないだろう。

 

さて各限月別の推移を見てみると、

2月限 発会値68,810円 高値70,790円 安値46,710円 現在値47,460円

3月限 発会値67,000円 高値67,520円 安値49,150円 現在値49,570円

4月限 発会値57,300円 高値61,330円 安値51,970円 現在値52,280円

5月限 発会値61,990円 高値62,850円 安値52,600円 現在値53,030円

6月限 発会値58,940円 高値62,950円 安値52,700円 現在値53,100円

7月限 発会値61,960円 高値63,300円 安値52,880円 現在値53,170円

 4月限・5月限は17日に一代安値の更新であり、その他の限月は週末19日に一代安値の更新である。いずれにしても今週、また全限一代安値を更新したわけだ。7万円台の高値を記録していた当限なんぞは、すでに24,000円も下げているのだから凄まじい。1枚=120万円である。

 

…中略…

 

 1月13日時点の在庫は、前週比1.9%増221.1万klと2週連続の増加である。需要が伸びていないようで、また在庫は増加である。

 レギュラーガソリンの全国平均はリッター133.3円と、18週連続の下落となっている。先物安が現物価格の値崩れを誘発し、今のところは元売も打つ手無しの状態のようだ。

 

 さて相場の底値は全く見えない状況となっているわけだが、仮に戻りが出るとすれば自律反発だろう。とりあえず第一目標のもみ合いからの倍返しは達成したわけで、戻るとすればぼちぼちのところだ。週末のNY原油も大きく戻ったわけであるし…

しかし最大戻っても57,000円がせいぜいだろうし、下手すれば55,000円辺りまでしか戻れないかもしれない。

 結論として当方の相場観は、戻り売り方針に変化無しである。原油相場に何らかの大きな買い材料が出ない限りは、戻っても自律反発のみであり、底入れとはならないだろう。

 

 

今週の灯油の値動き

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

1月15日

\51,000

40

\49,440

-260

1月16日

\50,610

-390

\49,180

-260

1月17日

\49,620

-990

\48,830

-350

1月18日

\49,030

-590

\49,020

190

1月19日

\47,550

-1480

\48,520

-500

 

 最後に灯油です…先週号においては『週末終値から2,000円は戻れないだろう。せいぜい1,000円程度と思われ、戻ればまた売られる展開になると思われる。まずは46,000円を目標に、戻り売り継続が良いだろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、17日には47,920円まで下落。週末もほぼその辺まで下げており、相変わらず下落相場の終焉が見えない状況だ。

    東京灯油日足

…削除済み…

10月4日に記録した52,140円を割り込んだ相場は、6,000円幅のもみ合いを下放れ倍返しならズバリ46,000円台まで下落してもおかしくない。また昨年8月以降の暴落は21,000円にも及ぶため、同等ならば37,000円まで下がる事となる。

さすがに幾らなんでもそこまでは…と思うが、相場であるゆえ絶対無いとは言えない。もしもこのまま在庫がダブついたまま需要期を終え、投売りが出たら4月限辺りでそのような価格を示現する可能性もゼロではないわけだ。

 

さて今週も各限月別の推移を記すと、

2月限 発会値70,300円 高値72,600円 安値47,550円 現在値47,550円

3月限 発会値67,830円 高値68,000円 安値47,610円 現在値47,610円

4月限 発会値53,880円 高値59,470円 安値47,470円 現在値47,740円

5月限 発会値58,100円 高値58,460円 安値47,180円 現在値47,610円

6月限 発会値54,030円 高値58,290円 安値47,320円 現在値47,900円

7月限 発会値56,800円 高値58,260円 安値47,920円 現在値48,520円

17日に5月限〜7月限が一代安値更新となっており、週末は更に2月限〜4月限の期近3本が一代安値更新

本来ならば逆ザヤ相場となっていなければならない時期であるが、今年は暖冬からの需要減を受けて、すでに順ザヤ相場へ移行しつつある。如何に需給が悪いかの証拠だろう。

 

 なおガソリンとのサヤ関係であるが、週末現在では以下のとおり。

月日

1月19日(金)

 

 

 

 

限月

ガソリン

限月間サヤ

灯油

限月間サヤ

ガソリン−灯油

2月限

\47,460

 

\47,550

 

-90

3月限

\49,570

2,110

\47,610

60

1,960

4月限

\52,280

2,710

\47,740

130

4,540

5月限

\53,030

750

\47,610

-130

5,420

6月限

\53,100

70

\47,900

290

5,200

7月限

\53,170

70

\48,520

620

4,650

 以前に3月限のガソリン買い・灯油売りの鞘取りを推奨したことを覚えているだろうか?もちろんそうしていたら、ガソリンの買い玉は大幅に引かされているのだが、サヤは急速に変化しており、仮に仕掛けていたら3,000円近い利になっているはず。

 

…中略…

 

 1月13日時点での国内在庫は、前週比1.6%減448.6万kl再び減少に転じたが例年に比べて25%も多い在庫はどうにもならぬ。スポット価格は急落しており、このまま推移すれば春には投売りが出るだろう。

 すでに先物で1万円以上下げた相場ゆえ、最大で3分の1程度=3,000円程度の戻りはあるかもしれない。週末のNY原油の反発は、その可能性を高める戻りでもある。
 しかしファンダメンタルズから考えて、そうなったとしても戻りはまた売られる公算が高いだろう。

 結論として当方の相場観は、多少の戻りはあったとしても、まずは先物で46,000円台まで落ちる可能性は高いだろう。例年よりも25%も多い在庫は、春には投売りを呼ぶ可能性も高く、戻り売り一貫の相場展開は続くだろう。

 

 

 

〔貴金属〕

 

今週の金の値動き

 

2月限(当限)

前日比

12月限(先限)

前日比

1月15日

\2,410

38

\2,439

40

1月16日

\2,415

5

\2,438

-1

1月17日

\2,417

2

\2,445

7

1月18日

\2,453

36

\2,486

41

1月19日

\2,447

-6

\2,474

-12

 

金相場は、先週号においては『穀物相場高が影響しているのかもしれないが、原油下落の割にはなぜか下がらぬ金相場である。とりあえず売り線が出ないのならば、このまま押し目買い方針としたい。』とコメントした。

今週の相場展開は、18日には大納会で記録した高値2,450円を突破する上昇となり、2,486円まで上昇。週末は多少緩んだが、上昇トレンドに乗った動きを継続している。

東京金日足

…削除済み…

年明けの急落は2,355円まで出たものの、相場が壊れるとした2,344円割れは回避で雲の上で支えられ、いつの間にかそこから130円の上昇を見せている。

正直言えば、穀物相場は高いとはいえ、原油相場が現状のような崩れを見せている中での金の上昇は不可思議だ。とはいえ現状では売り線が出ていない、というか買いトレンドに乗っている相場ゆえ、理屈をこねずについて行くしかあるまいとしているわけだ。

なお週末のNY金は前日比7.8ドル高の上昇となっており、換算では27円高である。その通りに週明け動くならば、一気に2,500円台に乗せて来るわけであり、チャートはなお好転する。

東京金週足

…削除済み…

週足ベースでもずっと雲の上での推移であり、このままもう少し上昇して2,497円を突破すれば、昨年記録した最高値の2,587円も視野に入って来る。週明け換算は、前述の通りそこは簡単に突破しそうだ。そうなると大相場の目も出て来るわけで、三角持ち合いの倍返しならズバリ3,000円相場の到来となる。

正直自分でコメントしていても、そんな事あるのかしらん?と思わんでもないが、素直にチャートを読めばそうなるわけだ。

 

NY金日足(週末19日分は入っていません)

…削除済み…

NY金は大勢の上昇トレンドBに乗っているわけで、昨年秋にすでに上値抵抗ラインAは突破している。しかし現状ではCとの三角持ち合いにまた入っているわけで、このラインを突破出来るかどうかが焦点だ。週末の上昇では、このラインぎりぎりまで上がっている格好だ

 

なお円安で東京金が上昇するのは簡単に理解できると思うが、なぜドル安でもNY金が下がらぬのか?と疑問に思う向きは多いだろう。それに関する答えは、円安=ドル高とはいえ、実はドルも強いわけではないということ。対ユーロでは円とともに、ドルも同じように売られているわけだ。

ユーロ・円月足

…削除済み…

ユーロ・ドル月足

…削除済み…

豪ドル・米ドル月足

…削除済み…

ドルはユーロに対してだけでなく、豪ドルなど様々な通貨に対して安くなっている。

 

…中略…

 

結論として当方の相場観は、本格的な上昇に転じているのかどうかは疑心暗鬼であるが、現状では上昇トレンドに乗って上値を試そうとしている格好である。ここはこのまま買い玉を維持する方針を堅持したい。

 

 

今週の白金の値動き

 

2月限(当限)

前日比

12月限(先限)

前日比

1月15日

\4,419

40

\4,390

43

1月16日

\4,379

-40

\4,337

-53

1月17日

\4,395

16

\4,364

27

1月18日

\4,447

52

\4,401

37

1月19日

\4,477

30