商品市況展望 割愛版

平成19年3月25日記

 

 一般投資家が市場参加する場合には、売りからよりも買いから参入する方が圧倒的に多いといわれるが、どうしても手元にないものを売るという行為よりは、通常の買い物と同じように買う方が判りやすい側面はあるかもしれない。だから今でも慣れないお客さんは、『売りを買ってくれ』なんてオーダーを出す人もいる。まあ前後の文節で、新規の売りを建てるのだろうと判るから問題はないわけだが…

 ただし普通は半年も取引をすれば、大概の人は買いから入るのも、売りから入るのも全く抵抗はなくなる。下がると思えば売りから入る!これが普通の感覚になる。

 しかしかつて当方の顧客で、3年間も取引していたのに新規売りを知らない人が居て驚いたことがある。買い玉を利食いしたり、損切りしたりでずっと売買を続けて来たのだが、たまたま新規売りはしなかったし、当方も勧めなかったんだろうな。ある時に新規に売りましょう!って言ったら、『何それ?』と言われて、お互いに驚いた経験がある。まあよくも買い一本だけで、3年間続いていたもんだ…(笑)

 

 なお一般投資家が買い好きであるのは事実だろうが、最近はそれもまた可かなと思っている。相場というものを普通の人は、やっても良いし、やらんでも良いものだ。資産運用のプロならやり続けなくてはいけないだろうが、商売でないのならば自分でやりたい時だけやれば良いのが相場である。

 そんな中で商品相場をやった方が良い時は、当然インフレになった、あるいはなりそうな時である。インフレになれば預貯金は間違いなく目減りするわけで、それに対するヘッジ(保険)という意味であれば、当然商品相場に参加する事も一つの選択肢だろう。

 もちろん土地や株も良いだろうが、流動性や換金性、何よりも物価上昇をダイレクトに反映するのは商品相場であろう。となれば投機の側面とともに、自分の資産ヘッジという側面がある商品相場に買い参入するのは、ある意味経済理論とも合致するわけだ。買いから入るのは素人、売りから入るのはプロと馬鹿にされる謂れは全くない。

 

 さてこの市場は、そのような投機目的・ヘッジ目的の一般投資家の他に、商社などの当業者、資産運用目的のファンドなどが参加しているわけだが、市場があるところにはブローカーもあり、またその周辺で情報発信やレポートなどを出したりする業者など、間接的に市場参加するところもあるわけだ。

 要は相場を張って儲けるか、相場を張らせて手数料フィーを貰うか、情報料を貰って稼ぐか…など様々な業態があるわけだ。更には相場を張ると称して詐欺行為を働くような輩も居るだろうし、金が動く周辺には魑魅魍魎が跋扈するが世の常である。

 一般投資家にとっては、本当に信頼できるパートナーを見つける事が、この市場に参加するための必須条件であるのは言うまでもない。その一人になれるように、今後も努力して行きたいと思う今日この頃だ。

 

 

 

〔石油製品〕

 

今週の原油の値動き

 

3月限(当限)

前日比

8月限(先限)

前日比

3月19日

\42,730

140

\43,270

90

3月20日

\42,930

200

\43,930

660

3月22日

\42,910

-20

\43,750

-180

3月23日

\43,230

320

\44,870

1120

 

 まずは原油から…先週号においては『株式市場の下落が止まらないと軟調な展開を強いられそうであるが、それでも底は確認している相場と考えているので、どこで止まるかを模索しながらの買い場探しとしたい。』とコメントした。

今週の相場展開は、株式市場の反発とともに円安の進行となり、またNY原油の反騰もあって上昇。週末には高値で45,100円まで上昇する事となった。

    東京原油日足(午後から出掛けたため、終値が若干違っています)

…削除済み…

はやり38,000円台で大底、41,000円台で2番底を確認している相場であった。今週は株価反発とともに切り返し、週明けの安値42,830円から順調に値上がりし、45,000円台まで2,000円以上の反騰となったわけだ。

まだ46,000円は強力な上値抵抗線として働いているが、抜ければ全く新たな展開に入る事となる。抜けずにもうしばらく42,000円台〜45,000円台でのもみ合いとなるか?それとも一気に新たなフィールドに入るか?その判断はもうしばらく見ないと判らぬが、いずれにせよ基本的には買い相場であろう。

 

    NY原油日足(週末23日分は入っていません)

…削除済み…

週末16日の終値は、前日比0.59ドル高の62.28ドルで終了。高値では62.65ドルまで出ており、東京市場の週明けは換算で400円ほど高い換算。

中東情勢の緊迫化を受けて上昇した相場は、昨年12月26日以来の高値を付けたわけであり、英国防省によるペルシャ湾で英海軍兵士15人がイラン軍に拘束されたとの報も買い材料になった。

またウラン濃縮活動を続けるイランに対し、国連安保理が24日に追加制裁決議案を採択する見通しとなるなど、地政学的リスクの増大が買い材料となっている。

今後はガソリンの需要期を迎える中で、長期的には製油所トラブル・ハリケーンなどの強材料も出て来る可能性は大きいため、はやり相場が大きく崩れるよりは、上に抜ける可能性の方が大きいと思われる。

チャートでは一目の雲をちょっとだけ割り込んだ後、すぐに切り返して高値更新となっているのは強い相場の証明だ。なお20日と21日に大きなギャップがあるのは、4月限が落ちて5月限になったためである。

 

…中略…

 結論として当方の相場観は、弱くても現状のもみ合いにとどまる程度であろう。一段高を演じれば、全く新たな強気相場がスタートする可能性もあり、押し目買い継続の相場展開は変わらないだろう。

 

 

今週のガソリンの値動き

 

4月限(当限)

前日比

10月限(先限)

前日比

3月19日

\56,230

190

\58,060

210

3月20日

\56,150

-80

\59,450

1390

3月22日

\56,590

440

\59,180

-270

3月23日

\55,000

-1590

\60,190

1010

 

 続いてガソリンです…先週号においては『大勢では押し目買いの相場であると見ているが、それには株価急落の流れが止まるのが必須条件。逆に三尊天井を意識される展開となる下落が到来し、もしも今まで曲がっていたファンド筋が息を吹き返すようなら、目先はダメ押しの下げがあると見て、買い玉は一時撤退が良いだろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、株価反騰の流れとNY原油高で買い安心感が広がり、先週末の安値57,330円から反騰に転じた相場が、週末には高値で60,780円まで上昇安値から3,000円以上の反騰となった。

○東京ガソリン日足(午後から出掛けたため、終値が違っています)

…削除済み…

 今週の反騰によって、やはり53,000円割れで底値、57,000円どころで2番底の相場が生きていることが確認された。

 敢えてこのチャートにいちゃもんを付けるならば、62,060円をトップとした三尊天井の形成の可能性であるが、再び57,000円を割り込むような下げが到来しない限り完成はしない。また週明けはNY原油高から続騰すると思われるため、更に然程の高値圏ではないため三尊天井型の効力は薄いと思われる事もあって、下げても調整安には留まりそうだ。

 逆にこのまま上昇を演じて行くと、全く新たなフィールドに進む可能性もあり、やはり押し目買い中心の作戦で臨むのがベターであろう。

 

さて各限月別の推移を見てみると、

4月限 発会値57,300円 高値61,330円 安値51,970円 納会値55,000

5月限 発会値61,990円 高値62,850円 安値52,600円 現在値59,100円

6月限 発会値58,940円 高値62,950円 安値52,700円 現在値60,040円

7月限 発会値61,960円 高値63,300円 安値52,880円 現在値60,360円

8月限 発会値55,990円 高値62,180円 安値55,400円 現在値60,700円

9月限 発会値61,210円 高値62,060円 安値57,330円 現在値60,190円

 今週は一代高値の更新も、安値の更新もなし。サヤは天狗ザヤを形成中であるが、普通なら10月限も逆ザヤで発会するか?

 

…中略…

 

 3月17日時点の在庫は、前週比0.4%増223.2万klと2週連続の増加である。相変わらず川下の需給が悪いようで、それが在庫増につながった模様。

 なお週末の4月限納会は前日比1,590円安の急落納会であったが、55,000円の納会値は前回3月限の47,300円からは7,700円も高いわけであり、特に弱気する材料ではなかろう。

 結論として当方の相場観は、三尊天井型を嫌気しても、その下げは単なる調整の範囲に留まるだろう。押し目買い方針を継続である。

 

 

今週の灯油の値動き

 

4月限(当限)

前日比

10月限(先限)

前日比

3月19日

\54,650

70

\56,180

220

3月20日

\55,400

750

\57,500

1320

3月22日

\55,180

-220

\57,140

-360

3月23日

\54,500

-680

\58,260

1120

 

 最後に灯油です…先週号においては『原油・ガソリン相場に比べればまだ強い展開だ。まだ株価が本当に立ち直らなければ急騰も難しいだろうが、原油売り・ガソリン売りのヘッジとしても、灯油は買いがベターであろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、週末には高値で58,730円まで上昇。週明けの安値からは3,000円以上の上昇である。

    東京灯油日足(午後から出掛けたため、終値が違っています)

…削除済み…

47,920円で大底52,700円で2番底を打った相場は、更に59,150円で高値から調整を終了した格好である。

週明け発会する10月限は、例年9月限よりもさらに大きな順ザヤを形成するため、2月26日に記録した59,640円は簡単に上抜く可能性は高い。そうなると相場は、チャートでは完全に青天井の様相を呈する事となる。

 

さて今週も各限月別の推移を記すと、

4月限 発会値53,880円 高値59,470円 安値47,470円 納会値54,500

5月限 発会値58,100円 高値58,460円 安値47,180円 現在値55,800円

6月限 発会値54,030円 高値58,290円 安値47,320円 現在値55,820円

7月限 発会値56,800円 高値58,260円 安値47,920円 現在値55,940円

8月限 発会値51,730円 高値58,030円 安値51,500円 現在値56,600円

9月限 発会値58,600円 高値59,640円 安値55,150円 現在値58,260円

今週は一代安値・高値ともに更新した限月は無し。

 

 なおガソリンとのサヤ関係であるが、週末現在では以下のとおり。

月日

3月23日(金)

 

 

 

 

限月

ガソリン

限月間サヤ

灯油

限月間サヤ

ガソリン−灯油

4月限

\55,000

 

\54,500

 

500

5月限

\59,110

4,110

\55,800

1,300

3,310

6月限

\60,040

930

\55,820

20

4,220

7月限

\60,360

320

\55,940

120

4,420

8月限

\60,700

340

\56,660

720

4,040

9月限

\60,190

-510

\58,260

1,600

1,930

 週明け発会する10月限は、例年ならば灯油の方が高くなる限月である。仮にそうなっていなければ、ガソリン売り・灯油買いのチャンスであろう。

 

…中略…

 

 3月17日時点での国内在庫は、前週比9.3%減236.7万klと10週連続の減少である。今回も輸出で在庫が減少している。

 確かに国内スポット市場で53,000円くらい、先物市場でも54,000円台である中で、輸入採算価格は6万円台になっているのだから、輸出すれば元売も儲かるし、在庫も減少するわけだ。前々からコメントしている通り、今の灯油相場は灯油ではなくジェット燃料だと思っているくらいがちょうど良い。

 なお4月限納会値は前日比680円安の54,500円と安納会ではあったが、前回の3月限の納会値51,830円よりは2,660円も高い。更に2月限の47,900円と比べれば6,600円も高いわけで、需要期明けの限月としてはかなりの高値と言えるだろう。

結論として当方の相場観は、灯油の本格的な買い限月である10月限が週明けからスタートする。ガソリンよりも安いようなら、是非買っておきたいところである。

 

 

 

〔貴金属〕

 

今週の金の値動き

 

4月限(当限)

前日比

2月限(先限)

前日比

3月19日

\2,473

33

\2,498

36

3月20日

\2,480

7

\2,503

5

3月22日

\2,509

29

\2,533

30

3月23日

\2,615

6

\2,537

4

 

金相場は、先週号においては『NY金は660ドルを回復すればかなり良くなる姿だ。国内市場での問題は為替の動向であり、W底形成となるか?それとも再度崩れるか?微妙な値位置である。もうしばらくすれば、ハッキリするだろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、株価反騰と円安を背景に上昇に転じ、週末には高値で2,547円まで上昇する事となった。

東京金日足(午後から出掛けたため、終値が違っています)

…削除済み…

2月26日の高値2,702円〜6日の安値2,378円までは、324円の暴落であった。その後2,507円まで129円の戻りを演じ、更に2,420円まで87円下落した後に2,547円と戻り高値を抜いた事になる。都合、安値から169円の戻りは半値戻しを超えており、チャートの格好もだいぶ回復した。

仮にまた調整安があったとしても、今度は2,507円が下値支持線になるだろう。その辺までの押しがあった場面は、一度買い拾ってみたいところである。

先週号において『2,507円をオーバー出来るようであれば、W底と判断しても良いのかもしれないし、逆にもう一度2,420円を割り込むようならなお下げる可能性は高い。それもこれも株価の動向、為替の動向が大きく左右する事だろう。ただし当面2,700円は天井であり、あまり強くない相場であると見るしかあるまい。』としたものが、2,507円をオーバーして、株価も戻ったのだから、また見方は変化したわけだ。

 

日経平均株価(週末23日分は入っていません)

…削除済み…

 このチャートを見れば判るとおり、金のチャートとそっくりである。

 

NY金日足(週末23日分は入っていません)

…削除済み…

週末のNY金は、前日比6.9ドル安657.3ドルで終了。為替は118円台であるため、東京市場の週明け寄り付き換算値は19円安程度の見込み。

この日発表された米経済統計を受け、(ドル/円相場は動きが少ないものの)ドルが対ユーロなどで上昇した事から、売り物が優勢の展開となった。

しかしすでに660ドル台は一度回復しており、週末の下げは単なる押し目でしかなかろう。チャートパターンは全く悪くない。

2月27日の692.5ドル〜3月5日の634.5ドルまで58ドル下げた相場が、すでに半値戻し以上をしているわけであり、ここは『半値戻しは、全値戻し』の格言を信じたい。いずれ700ドルまで上昇して来るだろう。

 

…中略…

 

結論として当方の相場観は、再び相場は上昇トレンドに戻っただろう。押し目買い方針を推奨する。

 

 

今週の白金の値動き

 

4月限(当限)

前日比

2月限(先限)

前日比

3月19日

\4,613

50

\4,522

63

3月20日

\4,619

6

\4,523

1

3月22日

\4,660

41

\4,580

57

3月23日

\4,661

1

\4,573

-7

 

プラチナ相場は、先週号においては『買い方大手で大衆店の第一商品の営業停止など不確定要因はあるものの、逆ザヤの拡大と外資の買戻しは調整安の終了の可能性を感じさせる。基本的には押し目買いの展開で良いだろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、週明けから上昇に転じた相場が、週末には高値で4,604円まで上昇

東京白金日足(午後から出掛けたため、終値が違っています)

…削除済み…

26日の高値4,782円〜6日の安値4,286円までは、僅か6営業日で497円の大暴落。しかし12日までの戻りは212円戻っており、そして今週はその高値も簡単に抜いた

相場は完全に雲の下に抜けるのは回避した後、雲の上に出てそれに沿うような形で上昇。この格好では、仮に下げても調整安の範囲に留まりそうである。

 

NYプラチナ日足(週末23日分は入っていません)

…削除済み…

週末23日のNYプラチナは、前日比7.6ドル安1233.4ドルで終了。為替は118円台であるため、東京市場週明け換算では11円高程度と逆に高い採算となる。仮に週明けの東京市場が、金・銀の下落の影響で安寄りするようならば、案外と絶好の買い場になりそうだ。

なおこちらもチャートでは、まだ上昇トレンドは維持している。3月初めの急落は、単なる調整安の格好となっている。

 

さて内部要因では、…中略…

 

 なお週末現在で当先のサヤは、88円の逆ザヤ。結局、逆ザヤが100円以上の場面を買っておけば儲かる図式は、まだ健在のようである。

結論として当方の相場観は、仮に週明けに金・銀の下落に連動して下げ、かつ逆ザヤ幅が100円あれば良い買い場になるかもしれない。いずれにせよ押し目買い方針で良いだろう。

 

 

 

〔穀物〕

 

今週のコーンの値動き

 

5月限(当限)

前日比

3月限(先限)

前日比

3月19日

\25,340

300

\26,600

H500

3月20日

\25,410

70

\26,760

160

3月22日

\25,610

200

\27,080

320

3月23日

\25,760

150

\27,200