商品市況展望 割愛版

平成19年5月3日記

 

 先月政府は、金融市場の競争力強化を背景とした証券・金融先物・商品先物を網羅する『総合取引所』構想を打ち出した。ついに始まったか…である。

 すでに前々から取引所は再編され、最終的には一つになるだろうし、商品と証券・金融の垣根もなくなるかもしれない…と当方は言ってきた。最近では昨年11月5日号ですでにコメント済みだ。

 

 ところが取引所首脳及び業界団体、農水・経産省の役所は軒並み否定的な反応を示している。また商品会社は、先の商品取引所法の改正の影響によって流動性が低下した事による市場縮小の影響から軒並み赤字が続く中で、それどころではないという感じである。

 もちろん管轄官庁や取引所としては、天下り先がなくなる恐れが大きいわけだから否定的なのも判るが、流れは止められるとは思えない。いずれ商品取引業界という狭いシマは、金融・証券という巨大なシマに飲み込まれて行く事だろう。その結果として、いわゆる業界というものは消滅して行くことになると思っている。

 

 しかし顧客にとっては、一つのオムニバス口座で株も為替も商品も出来る、そして損益も通算出来て税金も一緒であれば、それこそ文句はないだろう。利便性といった観点から考えれば全く問題はないはずであり、反対の声が上がるとは思えない。
 商売と言うものが『顧客とともに』あるものだというのは、それこそ当たり前の話であり、そこから乖離した話をしてもそれは無駄というものだ。

 

 しかしやはり自分に置き換えてこれからの再編劇を考えて行けば、銀行・証券・外資らと競争して行かねばならぬ時代が来るわけであり、こりゃ大変であることは間違いない。ここ10年以上冠婚葬祭の時以外はネクタイを締めたことのない当方が、真面目な銀行マンと競合して商品投機の話をしても、果たして新規が取れるのかしらん…?

 とは言え、銀行マン・証券マンらが投機性の強い商品相場を個別銘柄で勧めるとは思えないし、ましてや相場の専門技術を持ち、胃の痛くなる相場変動に耐えられるとも思えない…(笑)やっても商品ファンドだろうし、売った・買ったの世界はやはり我々に一日の長があるだろう。

 買い物でもデパートやスーパーのように、そこに行けばすべてが買える店が便利で好きな人もあろうが、やはり魚なら魚屋でという専門店が好きな人はいるわけだ。相場なら相場屋でという人は、相場というものが世界からなくならない限りはあると考える。なんせこの商品相場の世界は、江戸時代の大坂の堂島米取引所に起源があり、延々と続いてきたのだから…

 

 

 

〔石油製品〕

 

今週の原油の値動き

 

4月限(当限)

前日比

9月限(先限)

前日比

4月23日

\47,750

240

\47,580

280

4月24日

\48,000

250

\48,870

1290

4月25日

\47,860

-140

\48,270

-600

4月26日

\48,080

220

\49,320

1050

4月27日

\47,980

-100

\49,020

-300

5月1日

\48,010

30

\49,280

260

 

5月限(当限)

前日比

10月限(先限)

前日比

5月2日

\48,700

-70

\49,170

 

 

 まずは原油から…先週号においては『週末の47,000円割れで押し目完了となった可能性が高いだろう。GWに向けて再び騰勢を開始する相場と見る。』とコメントした。

GW中日までの相場展開は、49,000円台まで再び戻っての高値もみ合い。4月13日の49,720円はまだ突破できないが、47,000円割れで押し目は完了しているだろうとの見方は正解となった。

    東京原油日足

…削除済み…

38,000円台で大底、41,000円台で2番底を確認していた相場は、3,000円ほどの押し目を何度か入れながら、上昇トレンドを維持している。

現状では46,000円が大きな下値抵抗線であり、仮に連休明けから下落したとしても、それは支えとなるだろう。GW前で49,000円台には若干抵抗がある状態で終了したが、押したら買いの展開には変化無いだろう。

 

    NY原油日足(5月1日分まで入っています)

…削除済み…

NY原油も1月の51ドルは底値であり、雲の上で推移する買い相場の状況。現状では4月2日に68.20ドルを記録した後、60ドル台でのもみ合いを演じているが、これは単なる時間調整であろう。

2日のNY原油は63.68ドルと前日比0.72ドル安の下落となっているが、3日・4日とあと2日の入電で7日のGW明けの相場となる。急落したらしたで、またどこかで押し目買いを考えれば良い状態であり、一気に60ドル割れまで暴落するようなら話は別だが、今は問題のあるレベルとは思えない。

 

…中略…

東京市場の内部要因では、…中略…

 結論として当方の相場観は、夏場に向けて上昇相場であるとの見方は変わらない。連休明けから大きく下げてくれれば、また買い場が到来してくれるので良いとの見方である。

 

 

今週のガソリンの値動き

 

5月限(当限)

前日比

10月限(先限)

前日比

4月23日

\63,400

-160

\63,050

240

4月24日

\63,910

510

\64,070

1020

4月25日

\64,660

750

\63,300

-770

 

6月限(当限)

前日比

11月限(先限)

前日比

4月26日

\65,920

1110

\64,070

 

4月27日

\66,080

160

\63,780

-290

5月1日

\66,220

140

\63,870

90

5月2日

\66,250

30

\63,910

40

 

 続いてガソリンです…先週号においては『週末の62,000円台前半で調整安は完了した可能性が高いだろう。地合いは強い相場であり、何らかの強材料が出れば再び大きく舞い上がると見る。』とコメントした。

GW中日までの相場展開は、64,000円台を挟んだ高値もみ合いの展開。短期的には4月13日64,730円と4月20日62,320円の2400円幅の中での、三角持ち合いに入った気配。

○東京ガソリン日足

…削除済み…

 62,320円を下回らない限り、通常はこの三角持ち合いは再び上に放れるパターンである。いずれにせよ現状では高値警戒感も強いが、雲の上での推移であり、また長期上昇トレンドに乗っている相場であるゆえ、押し目買い有利の傾向は続くだろう。

 

さて各限月別の推移を見てみると、

5月限 発会値61,990円 高値64,660 安値52,600円 納会値64,660

6月限 発会値58,940円 高値66,300円 安値52,700円 現在値66,250円

7月限 発会値61,960円 高値66,090円 安値52,880円 現在値65,830円

8月限 発会値55,990円 高値65,950円 安値55,400円 現在値65,470円

9月限 発会値61,210円 高値65,250円 安値57,330円 現在値64,730円

10月限 発会値60,500円 高値64,730円 安値59,590円 現在値64,010円

11月限 発会値63,900円 高値64,240円 安値63,500円 現在値63,910円

 25日に納会した5月限は一代の高値で落ち。再び一代棒は陽線の時代へと入った。

 その後6月限は2日に一代高値更新7月限は27日に一代高値更新をしている。

 なお先物11月限は26日に発会したばかりなので、まだ大した動きではない。既存の限月はすべて、どう見ても一代の高値圏にいるわけであり、売り方は誰も儲かっていない状態だ。

 

 …中略…

 

 結論として当方の相場観は、期近はやはり青天井の相場展開になって来ている。先物は若干頭が重いが、それでもチャートパターンから見て大きな下落は無いだろう。あったらそこは買い場になるだろう。

 

 

今週の灯油の値動き

 

5月限(当限)

前日比

10月限(先限)

前日比

4月23日

\59,920

-200

\63,090

30

4月24日

\61,050

1130

\64,330

1240

4月25日

\60,990

-60

\63,640

-690

 

6月限(当限)

前日比

11月限(先限)

前日比

4月26日

\61,360

930

\66,160

 

4月27日

\61,110

-260

\65,510

-650

5月1日

\61,290

190

\65,400

-110

5月2日

\61,280

-10

\65,160

-240

 

 最後に灯油です…先週号においては『週末の63000円割れの価格で調整安はほぼ完了しただろう。再び相場が上昇基調に変われば、先物引継ぎ足では7万円を目指す相場であろうと見ている。』とコメントした。

GW中日までの相場展開は、大幅に順ザヤ発会した11月限が26日に66,230円まで上昇したものの、その後値を消す展開となった。

    東京灯油日足

…削除済み…

雲の上の順調に上昇していく格好は、上昇トレンドにかげりはない。順ザヤ相場で6月限〜8月限が61,000円台、9月限が62,000円台、10月限が63,000円台、11月限が65,000円台であるゆえ、何となく売りやすく買いにくい相場なのだろうが、実際は不需要期の期近相場と需要期の先物相場が順ザヤを形成するのは当たり前である

よって応分の調整が終了すれば、また相場はエネルギーを溜め込んで上昇するだろうと思われる。

 

さて今週も各限月別の推移を記すと、

5月限 発会値58,100円 高値61,250円 安値47,180円 納会値60,990

6月限 発会値54,030円 高値61,710円 安値47,320円 現在値61,280円

7月限 発会値56,800円 高値61,870円 安値47,920円 現在値61,590円

8月限 発会値51,730円 高値62,290円 安値51,500円 現在値61,700円

9月限 発会値58,600円 高値63,680円 安値55,150円 現在値62,370円

10月限 発会値60,540円 高値65,490円 安値59,950円 現在値63,810円

11月限 発会値66,000円 高値66,230円 安値65,000円 現在値65,160円

26日に発会したばかりの11月限が高値・安値を出すのは当たり前だが、7月限が26日に一代高値を更新

 

 なおガソリンとのサヤ関係であるが、週末現在では以下のとおり。

月日

5月2日(水)

 

 

 

 

限月

ガソリン

限月間サヤ

灯油

限月間サヤ

ガソリン−灯油

6月限

\66,250

 

\61,280

 

4,970

7月限

\65,830

-420

\61,590

310

4,240

8月限

\65,470

-360

\61,700

110

3,770

9月限

\64,730

-740

\62,370

670

2,360

10月限

\64,010

-720

\63,810

1,440

200

11月限

\63,910

-100

\65,160

1,350

-1,250

 10月限のサヤはガソリンよりも安くなっており、詰り過ぎているだろう。この逆ザヤは、灯油買い・ガソリン売りを考えてみたい。(もちろんガソリンが下落すると思っているわけではないが、あくまでも鞘取りでは…である。)

 

…中略…

 

 結論として当方の相場観は、順ザヤ相場で何となく買いづらいムードが出ているようだが、季節習性からこの順ザヤはおかしくない。ガソリンと比べて割安な10月限を買い狙いたい。

 

 

 

〔貴金属〕

 

今週の金の値動き

 

4月限(当限)

前日比

2月限(先限)

前日比

4月23日

\2,636

21

\2,653

16

4月24日

\2,631

-5

\2,640

-13

 

6月限(当限)

前日比

3月限(先限)

前日比

4月25日

\2,614

-10

\2,633

 

4月26日

\2,624

10

\2,650

17

4月27日

\2,590

-34

\2,614

-36

5月1日

\2,612

22

\2,636

22

5月2日

\2,598

-14

\2,622

-14

 

金相場は、先週号においては『ちょっと下がるとすぐに天井だとの人気が出るが、トレンドラインは全く崩れていない。NY金の700ドル台は目前であり、東京市場も2,700円台の新高値更新は近いだろう。』とコメントした。

GW中日までの相場展開は、2,600円台前半でのもみ合いの展開。17日に2,679円まで上昇した後は調整局面入りであり、2,700円台乗せは先送りとなっている。

東京金日足

…削除済み…

Wトップ気味のチャートパターンなってきており、押しが入るならばこの場面で…といったところではあるが、上昇トレンドはまだ崩れておらず、下げても2,500円台半ばがせいぜいかな?といった格好である。

 

NY金日足5月1日分まで入っています)

…削除済み…

5月2日のNY金は前日比2.2ドル安の下落であり、675.1ドルで終了。もう2日分あるので、連休明けどうなるかは判らん。

チャートでは660ドルを割り込んでいかない限り、目先はWトップ型のチャートとしても、押し目買いには変化は出そうもない。

 

なおこの金相場であるが、究極ではユーロ高の情勢に変化が無いかぎりは本当の意味での天井打ちにはならないものと考えている。

 

…中略…

結論として当方の相場観は、多少下落してもおかしくは無いが、下げても2,500円台半ばは買い場になるだろう。現状では下げても、本格的な下落にはつながらないと考える。

 

 

今週の白金の値動き