商品市況展望 割愛版

平成20年1月14日記

 

 今年の経済の最大のテーマは、スタグフレーションである。いわゆる不況下のインフレという事であるが、年明け早々からの株価・商品相場の動きはそれを示唆している。

 年明け早々から急落で始まった日経平均は2年2ヶ月ぶりの安値であり、一方で原油は100ドル台乗せ。このところ92ドル台まで下落はしているものの、仮に80ドル台まで下げたからといってさらに70ドル、60ドルと下げるとは誰も考えていないし、またそうはならないだろう。

 金も24年ぶりの高値であり、ドルベースでは900ドルと史上最高値を更新。そして当方が一番注目しているのは穀物相場であり、これもシカゴコーンが11年ぶりの高値大豆も史上最高値更新である。NON大豆の急騰は、誰もが驚きで見ていることだろう。しかしコーンも大豆も、まだまだ大きく上昇するだろう。

そういう中で、今週末のシカゴ穀物相場は米農務省発表の予想外の在庫減少予測を受け、大暴騰の展開となっている。やはり恐ろしいことが始まりそうである。

 

 景気が悪いから給料は上がらない。ただし物価はどんどん上がって行く状況になれば、庶民にはかなり厳しい年になるかもしれない。何とかスタグフレーションだけは避けて、給料も上がるコストインフレになる方がマシであるが、さてどうなるものやら…

 商品相場に対してはまだまだ世間の認知度は低いわけだが、こういう時代になると商品相場をやらない事は、逆にインフレあるいはスタグフレーションに対するリスクに無防備なだけであり、買わないリスクというものも考えざるを得まい。

 

 そして年頭からのテレビ・新聞は、どれを見ても『地球温暖化』をテーマにしたものばかり。正直言って二酸化炭素が地球温暖化の原因とは信じていないし、気温が何度か上がろうが、低い土地が沈んでしまおうが、そんなものは仕方がないじゃないか!というのが当方の考え方である。元々大陸は一つで、それが数億年もかけて移動して今の地球が出来たわけであるし、またこれから数億年後にはどうせ人類だって恐竜のように絶滅しているだろう。だから仕方がないなのだが、今のご時勢にそんな事を言ったら、完全に袋叩きに会うだろう。

 ともかく地球温暖化防止に効果があるかどうか判らんエタノール生産に、生産高の半分を取られるコーン。世界の人口はどんどん増加していると言うのにそういうことをするのは、必ずやとがめがやって来るだろう。コーン相場は6ドル台、下手したら10ドルになっても驚かぬ。

 

 

 

〔石油製品〕

 

年末年始の原油の値動き

 

12月限(当限)

前日比

5月限(先限)

前日比

12月25日

\61,000

400

\62,450

1960

12月26日

\60,900

-100

\62,320

-130

12月27日

\60,950

50

\62,580

260

12月28日

\60,920

-30

\62,960

380

1月4日

\60,820

-100

\62,520

-440

 

今週の原油の値動き

 

1月限(当限)

前日比

6月限(先限)

前日比

1月7日

\62,990

-680

\61,700

 

1月8日

\62,370

-620

\60,830

-870

1月9日

\62,710

340

\61,130

300

1月10日

\61,910

-800

\60,100

-1030

1月11日

\61,070

-840

\58,830

-1270

 

 まずは原油から…昨年最終号においては『現状では強い相場であり、円安を追い風として東京原油の新高値出現でも驚かない。なお長期的には、現在の価格は中間地帯であり、当面のNY原油は80ドル〜110ドルでの動きを予測する。』とコメントした。

その後の相場展開は、大納会の12/28に63,070円の史上最高値を更新した後、今週は大きく下げて59,000円割れまで3,000円以上の下落

この下落は株安とその影響での円高進行も一因であるが、目先は天井を打っていたとしても、大きな目ではもみ合いでしかなかろう。

ともかく6万円相場では10%の変動(調整)でも6,000円はあるわけであり、3,000円などほんの5%の動きに過ぎない。この程度の下げで暴落だというのはナンセンスだ。

    東京原油日足

…削除済み…

チャートでは一目均衡表の雲の上限のところまで下落。ここで止まってもおかしくないが、なお下げた場合は56,310円(12/6)が下値支持線。これすら割り込むと大きなWトップの完成であるが、どんどん下がるほどの何かがあるのかどうかは疑問だ。

もちろん米国が景気後退に入るのが事実とすれば、原油価格の下落も多少はあるとは考えられる。しかしチャイナやインドまで崩壊する情勢にならなければ、本当の下げトレンドにはならないだろう。その可能性は、今のところ杞憂でしかなかろう。

 

    NY原油日足

…削除済み…

年明け3日に100.09ドルという史上最高値を記録したNY原油は、その後下落に転じて週末11日は安値で92.45ドルまで下落。8ドル近い下げは確かに大きいが、それでもほんの8%でしかない。

昨年の安値50ドルから倍になった相場である。10%や20%下げても、調整でしかなかろう。

強力な下値支持線は85ドル近辺にあるわけで、仮にそこまで下がったら絶好の買い場であろう。売りで取る相場であるとは思えない。

昨年の米ゴールドマン・サックスの今年の価格予想は前半で95ドル、後半には105ドルである。つまり今はまだ95ドル以上は買えないわけで、100ドル突破で大ニュースとはなったが、そんなのは関係ないわけだ。安くなってから買えば良いわけで、この下落はチャンス到来である。

 

 NY市場のファンドの状況は、…中略…

 また国内内部要因では、…中略…

 

 結論として当方の相場観は、ここからの安値は打診買いする場面であろう。下げトレンドに転換したとは思えず、安値は買い拾うのがベターな相場であろうと考える。

 

 

年末年始のガソリンの値動き

 

1月限(当限)

前日比

6月限(先限)

前日比

12月25日

\68,400

1920

\79,170

2260

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

12月26日

\71,030

780

\79,450

 

12月27日

\71,720

690

\79,700

250

12月18日

\72,020

300

\80,080

380

1月4日

\71,500

-500

\79,950

-130

 

今週のガソリンの値動き

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

1月7日

\69,640

-1880

\77,890

-2060

1月8日

\69,090

-550

\77,400

-490

1月9日

\68,780

-310

\77,510

110

1月10日

\68,000

-780

\75,680

-1830

1月11日

\67,300

-700

\74,610

-1070

 

 続いてガソリンです…昨年最終号においては『高値からの川下の販売不振があるとはいえ、先物に関しては決して弱い相場ではない。大納会に向けて新高値更新でも驚かないし、来年の相場も大暴落の到来よりは、なお高原相場が続く可能性が高いと考えるべきであろう。』とコメントした。

その後の相場展開は、12/27に80,300円まで上昇し、もちろん新高値更新。しかし年明けからは反落に転じ、週末は74,320円まで下落する情勢となっている。

    東京ガソリン日足

…削除済み…

高値からは6,000円弱の急落となっているわけだが、それでも8万円相場の10%の調整安でも8,000円ある。基本的にはもみ合いの範疇であり、これでトレンドが完全に転換したとまでは言えないだろう。

チャートでは一目均衡表の雲の上限にくっついた場面であり、下値支持線は72,120円に強力なものが控える。これすら割り込んで行けば売り転換であるが、果たしてそこまでの下落があるかどうか?

 

さて各限月別の推移を見てみると、

2月限 発会値67,300円 高値72,810円 安値55,450円 現在値67,300円

3月限 発会値56,700円 高値74,280円 安値56,650円 現在値67,770円

4月限 発会値64,680円 高値78,450円 安値64,590円 現在値72,440円

5月限 発会値73,050円 高値79,880円 安値72,090円 現在値73,270円

6月限 発会値77,860円 高値79,950円 安値72,120円 現在値73,960円

7月限 発会値79,450円 高値80,300円 安値74,320円 現在値74,610円

 4月限・6月限・7月限は12/27に一代高値の更新。今週末に7月限のみ一代安値の更新である。

 

 国内内部要因では、…中略…

 

今週のスポット価格は、…中略…

 1月5日時点のガソリン在庫は前週比1.7%増213.5万klと2週ぶりの増加。川下の販売不振で在庫は積み上がりつつある

 これを受けた小売価格は、3週連続の下落でリッター154.3円まで下落。今週も0.7円の下落となった。これが期近の軟調〜先物価格の6,000円の下落になっているわけであろうが、原油価格自体が完全に下げトレンドとならなければ何時までも安いとは思えない

 …中略…

 結論として当方の相場観は、72,000円を割り込まない限りは下げトレンドに転換したとは言えないだろう。基本的には大きなもみ合い相場の下限に近づいているとの判断だが、底入れを確認してから買っても遅くない相場と見る。

 

 

年末年始の灯油の値動き

 

1月限(当限)

前日比

6月限(先限)

前日比

12月25日

\77,410

2850

\74,230

2350

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

12月26日

\76,680

-220

\74,560

 

12月27日

\76,750

70

\74,910

350

12月18日

\76,720

-30

\75,580

670

1月4日

\76,210

-510

\75,200

-380

 

今週の灯油の値動き

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

1月7日

\73,890

-2320

\73,200

-2000

1月8日

\72,670

-1220

\72,440

-760

1月9日

\71,440

-1230

\72,430

-10

1月10日

\70,570

-770

\71,190

-120

1月11日

\69,700

-970

\70,290

-900

 

 最後に灯油です…昨年最終号においては『原油価格が急落しない限り、幾ら現在の需給が緩んでいるとはいえ、おのずとその下げには限界があるだろう。崩れたと思って売るのは、鞘取り以外は危険であろう。』とコメントした。

その後の相場展開は、大納会の12/28に75,580円まで上昇した相場が、年明けは一転して下落に転じ週末69,820円と7万円の大台割れ。高値からは6,000円近い下落を演じている。

    東京灯油日足

…削除済み…

6,000円近い下落は大きいが、しかしそれでも8万円近い価格の中では10%の下げにも満たない。

チャートではちょうど一目均衡表の雲の上限に到達した時点であり、仮にもう一段安があったとしても67,090円(12/6)を割り込まない限り、大きな意味での下げトレンド転換とはならない基本的には、大きなもみ合いでしかないだろうとの見方である。

 

さて今週も各限月別の推移を記すと、

2月限 発会値69,000円 高値83,060円 安値58,850円 現在値69,700円

3月限 発会値58,500円 高値79,950円 安値58,030円 現在値69,430円

4月限 発会値62,690円 高値76,420円 安値62,490円 現在値69,430円

5月限 発会値69,680円 高値75,230円 安値67,360円 現在値69,380円

6月限 発会値72,500円 高値75,020円 安値67,090円 現在値69,580円

7月限 発会値74,800円 高値75,580円 安値69,820円 現在値70,290円

 6月限・7月限は大納会の12/28に一代高値更新。しかし週末まで7月限は、一代安値の更新中

 限月別で2月限・3月限の動きを見ると、これは完全に天井は打っている状況。本来ならばある需要期のプレミアムもなくなっているわけであり、11/7にすでに天井を打っている格好だ。

 そうなると先限チャートでは大きな目ではもみ合いとしても、やはり買いたい相場にはならない。先限に9月限・10月限が出る辺りまでは、無理に仕掛ける気には全くならん。

 

なおガソリンとのサヤ関係であるが、週末現在では以下のとおり。

月日

1月11日(金)

 

 

 

 

限月

ガソリン

限月間サヤ

灯油

限月間サヤ

ガソリン−灯油

2月限

\67,300

 

\69,700

 

-2,400

3月限

\67,770

470

\69,430

-270

-1,660

4月限

\72,440

4,670

\69,430

0

3,010

5月限

\73,270

830

\69,380

-50

3,890

6月限

\73,960

690

\69,580

200

4,380

7月限

\74,610

650

\70,290

710

4,320

 3月限もいずれガソリンの方が高くなるかも。6月限ベースでは、いずれ6,000円程度までサヤが拡大してもおかしくないか。

 

 国内内部要因では…中略…

 

今週のスポット価格は…中略…

1月5日時点での灯油在庫は、前週比7.9%増418.1万klと3週ぶりの増加。高値からの消費の伸び悩みで、在庫は増加に転じた。

小売価格の高騰で、灯油が高くて大変だ!と様々なニュースが流れていたわけだが