商品市況展望 割愛版

平成20年1月20日記

 

 今週は昨年12月16日号でコメントした「相場でよく出て来る単位」についての第2弾を。

 前回は貴金属の単位であるトロイオンス、石油の単位であるガロン・バレルについて書いたが、1ガロンはおおよそ3.8リットル。1バレル=42ガロンでおおよそ160リットルであることをコメントした。

 

 さて今回は今注目の穀物相場で使われる単位について、まずはブッシェルから。米国と英国では1Buが元々違うのだが、穀物相場では米国の単位でのものが使用されるため、今回はそちらを。

 米農務省報告などで出る米国のコーンの生産高は例えば100億Buとかであるが、世界生産では○○トンなどと違った単位で出る。そもそもブッシェルは重さではなく容積単位。つまりは枡の大きさなわけだ。1ブッシェル=35リットルであり、だから穀物ごとに違い、コーンと大豆では全然違う。

 コーンの1Buは約25.4s大豆と小麦は同じで約27.2s。逆算してコーンの1トンは39.3682Bu。大豆の1トンは36.7454Bu。とてもじゃないが覚えられないので、コーン1トン=39.3Bu。大豆1トン=36.7Buとでもしておくか。

 つまり米国のコーンの生産高が昨年の131億Buなら、トンに直すと約3億3270万トンだ。大豆の生産高26億Buは、同じく約7072万トンだ。

 世界生産はトン単位で発表される。米国内の生産高はブッシェル単位での発表。たまには換算してみれば、さらに実感がつかめるかもしれない。

 

 続いてエーカーだ。これも米国と英国では違うのだが、今回は米国での定義を。

 1エーカー=43560平方フィート。これも何のことやらさっぱり実感がつかめないが、一辺が63.61メートルの正方形の面積に等しいのが1エーカー。

 平方メートルに換算すると約4046.8564224というこれまたとてつもなく覚えられない数字になるが、大体4047uとでもすれば良いか。日本の単位に直すと1坪がおおよそ3.3uだから1226坪

 日本の田畑の単位である1反は300坪=約10アールである。そして10反が1町歩で1ヘクタール。それから換算すると、1エーカーは4.1反。おおよそ41アールという事になる。10エーカーで4町歩ちょっとで、4ヘクタール以上という事になる。

 昨年のコーンの作付面積は9360万エーカー3837.6万町歩の作付けだったと言うことだ。日本の耕地面積は5年ほど前のデータだが、約500万町歩(500万ヘクタール)である。コーンだけで日本の8倍近くの耕地面積がある米国は、やはりでかい!

 

 

 

〔石油製品〕

 

今週の原油の値動き

 

1月限(当限)

前日比

6月限(先限)

前日比

1月15日

\60,750

-320

\58,270

-560

1月16日

\59,510

-1240

\56,140

-2130

1月17日

\59,900

390

\57,090

950

1月18日

\59,470

-430

\56,260

-830

 

 まずは原油から…先週号においては『ここからの安値は打診買いする場面であろう。下げトレンドに転換したとは思えず、安値は買い拾うのがベターな相場であろうと考える。』とコメントした。

今週の相場展開は、サブプライム関連の損失が膨らんだシティグループ、メリルリンチなどの内容を嫌気して株式市場が急落。株が急落すると円高にもなるパターンであり、景気後退懸念からの原油売りが大きく出ることとなった。

週末には安値で55,310円まで下落。大納会の史上最高値63,070円からは.都合7,760円の下落であり、12.3%の下落率である。

    東京原油日足

…削除済み…

先週号では『ここからの安値は打診買い』としたわけだが、ちょっと流れが悪過ぎるので買ってはいない。というかチャートでは、Wトップ完成〜一目均衡表の下抜けで売り転換である。残念ながら元々売る気も無かったので、この下げ相場は見てるだけの展開になってしまっている。

チャートはA62,100円(11/7)とB63,070円(12/28)を天井としたものが、下値抵抗線C58,630円を割り込んでWトップの完成。すぐに雲の上に出られなければ、しばらく相場は戻り売りに転換することとなる。

昨年も夏場に54,470円〜46,120円まで8,350円の下落、15.4%の下落率を記録してから底入れ〜上昇に転じたわけで、今年もこれで原油高が終了したとまでは思わない。

しかし買い参入は完全に底入れを見届けてからでも遅くないと思われ、近々あるであろう米国の金利引き下げ後の情勢を見守ってからの判断としたい。

 

    NY原油日足(週末18日分は入っていません)

…削除済み…

年明け3日に100.09ドルという史上最高値を記録したNY原油は、16日には89.26ドルまで下落下げ幅は11.64ドルに及び、率にして11.6%の下落

NY原油はまだWトップの完成には至っておらず、85.82ドルが下値支持線。一目の雲の下にもまだ出ていない。

もっともWトップ完成となったとしても、そのまま暴落に突き進むかどうかは疑問。

 

現状での米ゴールドマン・サックスの今年の価格予想は前半で95ドル、後半には105ドルである。つまり今はまだ95ドル以上は買えないわけで、それが平均と言うのを信じるならば100ドルもあれば90ドルもある。更には80ドルがあっても後々100ドルを突破するわけだ。

現状では買う気にはならないが、まだこれで原油相場の高騰は過去のものになって下げ続けるとまでは考えないほうが良いだろう。安くなればなるだけ、いずれ絶好の買いチャンスが到来すると考えるのがベターであろう。(ただしチャートには敬意を表して、売りになっている場合は買い玉を手仕舞いしておく事は重要。)

 

 NY市場のファンドの状況は、…中略…

 また国内内部要因では、…中略…

 

 結論として当方の相場観は、大勢で原油高が完全に終了したとまでは思わないが、Wトップのチャート完成は目先戻り売りに転換。完全に底入れを確認するまでは(チャートが買い転換するまでは)、買わない方が良いだろう。

 

 

今週のガソリンの値動き

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

1月15日

\67,270

-30

\73,900

-710

1月16日

\66,150

-1120

\71,330

-2570

1月17日

\66,780

630

\72,090

760

1月18日

\65,560

-1220

\71,400

-690

 

 続いてガソリンです…先週号においては『72,000円を割り込まない限りは下げトレンドに転換したとは言えないだろう。基本的には大きなもみ合い相場の下限に近づいているとの判断だが、底入れを確認してから買っても遅くない相場と見る。』とコメントした。

今週の相場展開は、週末に安値で70,160円まで下落。連休明けから完全に72,000円を大きく割り込み、Wトップの完成となってしまった。底入れ確認ならずであり、すぐに戻れなければしばらくは売りトレンドに変化である。

    東京ガソリン日足

…削除済み…

結果的に80,300円12/27)で天井を打った相場は、72,120円(12/6)を割り込んでWトップの完成。さらに週末は陽線ではあるものの、一目の雲の下に完全に出た格好

基本的に大きなもみ合いと判断していた相場は、現状では完全に間違い。一目の雲に付いた時点での打診買いは、一度投げてポジションを消す必要があるだろう。ちょっと押し目買いの意識が強過ぎて、売り場を逃した格好だ。

 

80,300円12/27)〜70,160円(1/18)の下げ幅は1万0140円に及び、率にして12.6%の下落。おそらく近々あるだろう米国の大幅利下げで、原油が急騰しない限り戻り売り傾向は続きそうだ。その利下げも、皆があると思っているから織り込み済みになっている可能性もあるし、ともかくその後の動きに注目したい。

 

さて各限月別の推移を見てみると、

2月限 発会値67,300円 高値72,810円 安値55,450円 現在値65,560円

3月限 発会値56,700円 高値74,280円 安値56,650円 現在値65,900円

4月限 発会値64,680円 高値78,450円 安値64,590円 現在値69,750円

5月限 発会値73,050円 高値79,880円 安値69,690円 現在値70,530円

6月限 発会値77,860円 高値79,950円 安値69,990円 現在値71,000円

7月限 発会値79,510円 高値80,300円 安値70,160円 現在値71,400円

 今週末に5月限〜7月限が一代安値の更新である。軒並み高値からは、1万円の下落である。

 

 国内内部要因では、…中略…

 

 1月12日時点のガソリン在庫は前週比6.9%増228.1万klと2週連続の増加。川下の販売不振で在庫は更に積み上がりつつある

 しかし元売大手・新日本石油は、卸値の引き上げを表明。全国平均155.5円に再び迫る可能性がある。

 現在政界ではガソリン税25円分の撤廃論議が盛んだが、元売は一時的にでも撤廃になると考えて、25円も下げるなら今多少高く売っても消費者は気づかないだろうと思っているのかも…

 ガソリン価格が25円安くなったほうが良いのか?道路財源を確保しておいたほうが良いのか?の議論は、当方にはまあどっちでも良い。ただし安くなれば、一斉に需要が増加することだけは確実。

 結論として当方の相場観は、米国の利下げから買い人気が回復するか?それとも織り込み済みになっているのか?を見守る場面。チャートはWトップ完成で弱い格好となっている。

 

 

今週の灯油の値動き

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

1月15日

\70,550

850

\69,920

-370

1月16日

\69,150

-1400

\67,500

-2420

1月17日

\69,730

580

\68,200

700

1月18日

\70,430

700

\67,520

-680

 

 最後に灯油です…先週号においては『大きな目ではもみ合いだろうが、川下の販売不振から期近から中物の投げ売りの可能性はある。ファンドはまだ大量買いのポジションだが、手仕舞い売りに転じれば急落もあるため、目先は全く買いたくない相場である。』とコメントした。

今週の相場展開は、週末18日には安値で66,410円まで下落。16日の株価暴落の影響から、一気に一目均衡表の雲の下に抜けた格好であり、Wトップ完成のチャートでもある。

もっとも売れ行き不振からの期近の急落は無く、元売がジェット燃料に加工して輸出するとの報が支えになっているものと考えられる。

    東京灯油日足

…削除済み…

A75,230円(11/7)とB75,580円(12/28)で天井を打った相場は、C67,090円(12/5)を割り込んでWトップの完成一目の雲も3日連続で下回っており現状でのトレンドは完全に売り!

それでも思ったほどのファンドの手仕舞い売りは出ておらず、ちょっと不思議な気がする内部要因である。しかし最終的に不需要期の先物ゆえ、投げてくることも考えられ、戻り売りを考えたい。

 

さて今週も各限月別の推移を記すと、

2月限 発会値69,000円 高値83,060円 安値58,850円 現在値70,430円

3月限 発会値58,500円 高値79,950円 安値58,030円 現在値68,960円

4月限 発会値62,690円 高値76,420円 安値62,490円 現在値68,000円

5月限 発会値69,680円 高値75,230円 安値65,890円 現在値67,050円

6月限 発会値72,500円 高値75,020円 安値65,900円 現在値67,250円

7月限 発会値74,840円 高値75,580円 安値66,410円 現在値67,520円

 5月限〜7月限が週末に一代安値の更新

 

なおガソリンとのサヤ関係であるが、週末現在では以下のとおり。

月日

1月18日(金)

 

 

 

 

限月

ガソリン

限月間サヤ

灯油

限月間サヤ

ガソリン−灯油

2月限

\65,560

 

\70,430

 

-4,870

3月限

\65,900

340

\68,960

-1,470

-3,060

4月限

\69,750

3,850

\68,000

-960

1,750

5月限

\70,530

780

\67,050

-950

3,480

6月限

\71,000

470

\67,250

200

3,750

7月限

\71,400

400

\67,520

270

3,880

 今のところガソリン・灯油ともに大きく下落する中、灯油はジェット燃料に加工が可能だが、ガソリンはそういうものがないとサヤはガソリンの方が弱い状況で推移。何時までも続くとは思えないが…さて?

 

国内内部要因では、…中略…

 

1月12日時点での灯油在庫は、前週比1.0%減413.8万klと2週ぶりの減少。しかし高値による消費減で、在庫減は一時的な現象と見られている。

それでも当限が下がって来ないのは、ジェット燃料に加工して輸出が行われるとの見方があるためだ。5月限以降は原油価格の下落と円高での下落であり、今後のその動向とファンドの動き次第だろう。

結論として当方の相場観は、高値での買い控えで需要は落ち込んでいるが、ジェット燃料への加工〜輸出で灯油だけの独歩安は回避されている。しかしチャートは完全に売りに変化しており、今後も先物中心に戻り売りを浴びる可能性が高いだろう。

 

 

 

〔貴金属〕

 

今週の金の値動き

 

2月限(当限)

前日比

12月限(先限)

前日比

1月15日

\3,130

-6

\3,164

-4

1月16日

\3,008

-122

\3,048

-116

1月17日

\3,056

48

\3,074

26

1月18日

\3,020

-36

\3,051

-23

 

金相場は、先週号においては『まずは3,240円目標であり、1,000ドル目標なら3,500円程度まで上昇する可能性があるだろう。よって押し目買い方針であるが、ここは慎重に押し目があったら買う作戦をベターとしたい。』とコメントした。

今週の相場展開は、連休明け15日に3,187円と再び高値更新を果たすものの、その後は株価急落〜円高進行を嫌気してストップ安を含む急落。週末には安値で3,012円まで下落した。

    東京金日足

…削除済み…

3,187円1/15)〜3,012円(1/18)までの下げは、3日間で175円。昨年11月の3,102円(11/7)〜2,752円(11/20)の下げ幅350円以来の調整局面だ。

その時は一目の雲で支えられての反発であるが、今回もそうなるなら2,900円どころまでの下落か?そうなれば下げ幅も300円程度で、ある意味理想的かもしれない。

 

    NY金日足(週末18日は入っていません)

…削除済み…

週末18日のNY金は、881.7ドルと前日比1.2ドル高。しかし高値889.4ドル、安値870.6ドルと18.8ドルも変動があり(円換算では65円程度)、非常にボラティリティが上がっている。

15日には916.1ドルと史上最高値更新まで上がっていたが、週末安値870.6ドルまでの下落は45.5ドル約5%の下落である。

 

下値抵抗線は848ドルであり、その程度までの下げは許容範囲。仮に現在の為替水準であれば、東京金は2,924円((期近ベース)という事になり、円高もあれば東京市場のチャートでもちょうど良いところ。

なおNY市場のファンドの動向は、…中略…

 

さて昨年11月には今年の平均価格を750ドルとしたゴールドマン・サックスは、予想価格を引き上げて850ドル〜900ドルへ高値は1,000ドル乗せもあるとのコメント。

この押しは、慌てなければ絶好の買い場を提供することとなるかもしれない。米国が金利を大幅に引下げた時、投機マネーがまた金へ流入するであろう。

結論として当方の相場観は、3,000円割れがあればいよいよ押し目買いを考えたい。ドスンと下がった場面が買い場になるだろう。

 

 

今週のプラチナの値動き

 

2月限(当限)

前日比

12月限(先限)

前日比

1月15日

\5,464

-26

\5,371

-12

1月16日

\5,318

-146

\5,251

L120

1月17日

\5,388

70

\5,287

36

1月18日

\5,338

-50

\5,211

-76

 

プラチナ相場は、先週号においては目先はまた史上最高値の更新の可能性は高いが、ここからの上値を新規買いする気にはならぬ。売りも不可だが、現状では休むも相場の値位置と考える。とコメントした。

今週の相場展開は、連休明け15日には5,413円まで上昇。しかしその後は株価暴落〜円高を受けて急落となり、週末には安値で5,190円まで下落223円の下落は率にして僅か4%強であるが、株価下落は金よりも影響が大きい格好。

    東京白金日足

…削除済み…

5,425円(12/27)の史上最高値を抜け切れずに反落した相場は、A5,425円(12/27)とB5,413円(1/15)を天井としたWトップを、C5,215円(1/7)を割り込んだことで完成

しかし今までのパターンでは、一度Wトップを付けて急落した後、なぜかそこが買い場となって次の上昇相場に繫がることが多かった。今回も5,215円〜5,413円までの上昇幅198円の倍返し程度、ズバリ5,017円程度まで下がれば絶好の買い場になるのではあるまいか?

 

    NYプラチナ日足(週末18日分は入っていません)

…削除済み…

NYプラチナは、14日に1597.4ドルとJ・マッセイが11月に出した今後半年間の予想価格1350ドル〜1575ドルとしたところの上限価格を大きく超えた。

週末は前日比0.3ドル安の1565.5ドル。高値1567.0ドル、安値1547.0ドルと上下20.0ドルの高いボラティリティ。

まだ下げトレンドに入った気配はないが、出来れば1500ドル近辺まで下げてもらいたいところ。そこなら一度買ってみたい。

 

さて東京市場の内部要因では、…中略…

 

また当先のサヤは、5,338円〜5,211円と127円の逆ザヤ。逆ザヤ幅は若干拡大しており、この状況では長期的に弱気出来る状態ではない。

結論として当方の相場観は、5,000円そこそこまでの下落を望みたい。その場面が出たら、買いに行きたいゆえに。

 

 

 

〔穀物〕

 

今週のコーンの値動き

 

3月限(当限)

前日比

1月限(先限)

前日比

1月15日

\34,520

H500

\36,690

H800

1月16日

\33,870

L750

\36,140