商品市況展望 割愛版

平成20年1月27日記

 

 前回は穀物相場の単位についてコメントし、日本の耕地面積は約500万町歩(500万ヘクタール)である事に対し、米国はコーンの農地だけで日本の8倍あることを述べた。

 さて食料自給率が40%ほどの日本。『完全自給するための耕地面積については、現在日本が輸入している農産物を生産するためにどれくらいの農地が必要か考えれば、小麦で約240万ha、大豆で約200万ha、トウモロコシで約220万ha、畜産物で約250万ha、その他作物で約290万haと全体で約1,200万haが必要とされ、完全自給するための耕地面積は約1,700万ha必要となります。』と農林水産省のHPに出ていた…そりゃ、全く不可能だ!

 

 ただし日本の場合、江戸時代は鎖国していたわけで、その時代は食料自給率100%だ。しかし人口が全く違う。

 現在、少子高齢化が騒がれる日本は人口が減り始めたと騒いでいるが、約1億2000万人が暮らしている。

 日本の人口の推移は、縄文時代は約10万〜26万人。弥生時代で60万人。今から1000年前の平安時代で550万であり、関が原の合戦の頃には1200万人以上になった。そして江戸時代には3000万人を突破し、今よりは絶対農業技術も何もかにも遅れているには違いないが、ともかく自国で食える分はあったわけだ。

 

 日本の人口爆発が起こったのは明治時代以降であり、大正・昭和を経て一気に1億2000万人まで増加したわけだ。道中、太平洋戦争があって微減しているが、増加の棒グラフではほとんどわからないくらい。

    参考

http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2004/html-h/html/g1110030.html

http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2004/html-h/html/g1110040.html

 戦争は悲惨に決っているが、人口の推移と言う面で考えれば戦争=人口減にはならない。ヨーロッパでナチスによって虐殺されたというユダヤ人の人口も、実は大戦が終了した時点で戦前よりも増加していたという現実もある。

 

 地球温暖化も食料の問題も、単純に考えれば増え過ぎた人口が減少すれば良いだけの話じゃないかしらん?半分になればほとんど解決するだろうが、じゃあどうすれば減るんだという有効策は皆無だな。

 

 

 

〔石油製品〕

 

今週の原油の値動き

 

1月限(当限)

前日比

6月限(先限)

前日比

1月21日

\59,120

-350

\55,150

-1110

1月22日

\58,360

-760

\53,780

-1370

1月23日

\59,160

800

\55,830

2050

1月24日

\58,900

-260

\54,960

-870

1月25日

\59,500

600

\57,340

2380

 

 まずは原油から…先週号においては『大勢で原油高が完全に終了したとまでは思わないが、Wトップのチャート完成は目先戻り売りに転換。完全に底入れを確認するまでは(チャートが買い転換するまでは)、買わない方が良いだろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、株式市場が世界的に週明け21日・22日と大暴落。その後週末に掛けては急反騰の動きを演じ、原油のみならず商品市場全体がかなりの乱高下を演じることとなった。

東京原油は53,190円1/22)が今週の安値であり、63,070円(12/28)の大納会天井から9,880円の大暴落。しかし週末までには反騰し、57,020円まで3,830円の戻し。下げ幅の38.7%を戻した。

    東京原油日足

…削除済み…

チャートは株のチャートと酷似。つまり株価が底を打ったと判断したならば買いであり、もう一度安値を取る、もしくは更に下げると判断したなら売りであろう。

ただし現状では、とりあえず下落トレンドはひとまず終了したようなチャートパターンにはなっている。もしももう一度下げたとして、2番底を形成すれば底入れなのかな?という状態かもしれない。

 

    NY原油日足(週末25日分は入っていません)

…削除済み…

年明け3日に100.09ドルという史上最高値を記録したNY原油は、株価急落とともに需要低下懸念が台頭して22日に85.42ドルまで下落。高値からは約15ドルの下落となったわけだ。

チャートはWトップ形成であり、一目均衡表の雲の下にも出た格好であるが、FRBが緊急利下げ0.75%したことでとりあえず株価も持ち直し、週末は高値91.38ドルと91ドル台まで戻した

ただし週末のNYダウは170ドル安の下落。原油も90.71ドルまで多少値を消したが、何とか90ドル台は維持。まだ不安定な展開は続きそうだ。

 

現状での米ゴールドマン・サックスの今年の価格予想は前半で95ドル、後半には105ドルである。これを信じるならば、安くなればなるだけいずれ絶好の買いチャンスが到来すると考えるのがベターである。

しかし一方で先週、弊社で原油相場の見通しを語ったUBS証券の伊藤氏は、年前半は高値持ち合いだが、年後半は50ドルに向けて下落するとの弱気なコメント。その主旨は今回の株価急落などの材料ではなく、世界各国で原油増産・大型製油所の稼動などで需給関係が変化するからとの判断。

売る人もいれば買う人もいるから相場なのであるが、当方としては現状でどちらかに力を入れる気にはならない。

 

 なおNY市場のファンドの状況は、…中略…

 

 また国内内部要因では、…中略…

 結論として当方の相場観は、とりあえずの底入れだが、株価の動向次第でまだまだ波乱がありそう。高ければ戻り売りと、安ければ2番底狙いの押し目買いの両面作戦での対処が有効か。

 

 

今週のガソリンの値動き

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

1月21日

\64,670

-890

\69,740

-1660

1月22日

\62,820

-1850

\67,800

-1940

1月23日

\63,560

740

\69,320

1520

1月24日

\63,200

-360

\68,870

-450

1月25日

\61,970

-1230

\71,570

H2700

 

 続いてガソリンです…先週号においては『米国の利下げから買い人気が回復するか?それとも織り込み済みになっているのか?を見守る場面。チャートはWトップ完成で弱い格好となっている。』とコメントした。

今週の相場展開は、株価暴落とともに22日には67,110円まで下落80,300円(12/27)から都合13,190円もの暴落となったわけだが、その後週末に掛けてはFRBの緊急利下げなどから株価反発〜商品全面高の流れに乗り、71,570円まで4,460円の反騰となった。下げ幅の3分の1戻しである。

    東京ガソリン日足

…削除済み…

とりあえずは米緊急利下げで目先の底は確認。しかしこのまま素直に上昇に転じられるかは、72,000円台に控える一目の雲が壁になる可能性が高く、押し目買い・戻り売りの両面作戦で考えるしかない値位置か。

 

さて各限月別の推移を見てみると、

2月限 発会値67,300円 高値72,810円 安値55,450円 納会値61,970円

3月限 発会値56,700円 高値74,280円 安値56,650円 現在値65,070円

4月限 発会値64,680円 高値78,450円 安値64,590円 現在値70,360円

5月限 発会値73,050円 高値79,880円 安値66,770円 現在値71,060円

6月限 発会値77,860円 高値79,950円 安値67,030円 現在値71,600円

7月限 発会値79,510円 高値80,300円 安値67,110円 現在値71,570円

 株価急落となった22日に5月限〜7月限が一代安値の更新である。ただし週末に掛けては急反騰。2月限は週末に、安納会で終了。

 

 国内内部要因では、…中略…

 

今週のスポット価格は、…中略…

 

 1月19日時点のガソリン在庫は前週比4.0%増219.3万klと3週ぶりの減少。元売の減産での減少である

 しかし元売大手・新日本石油は、2月からの卸値の引き上げを表明。ただし売れ行きは不振だから、スタンド価格は上がらないかもしれない。しわ寄せはスタンドに行くのだろう。

 結論として当方の相場観は、このまま戻っても一回は戻り売りに押されそう。しかし逆に目先の底入れを見た観もあり、押し目買いもありそう。いずれにせよ株価の動向次第か。

 

 

今週の灯油の値動き

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

1月21日

\70,670

240

\65,850

-1670

1月22日

\69,570

-1100

\64,050

-1800

1月23日

\71,430

1860

\65,560

1510

1月24日

\72,330

900

\65,290

-270

1月25日

\74,070

1740

\67,700

2410

 

 最後に灯油です…先週号においては『高値での買い控えで需要は落ち込んでいるが、ジェット燃料への加工〜輸出で灯油だけの独歩安は回避されている。しかしチャートは完全に売りに変化しており、今後も先物中心に戻り売りを浴びる可能性が高いだろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、22日には63,480円まで下落したが週末に掛けては戻って67,700円での終了となった。

    東京灯油日足

…削除済み…

75,580円(12/28)の大納会天井となった相場は、63,480円1/22)まで都合12,100円の下落。そこから週末の高値67,850円まで4,370円の反発であり、3分の1戻しである。

目先の底は打った観はあるが、半値戻りには強力な抵抗もあるだろう。戻り売りと押し目買いの攻防は続きそうであり、先物は不需要期の8月限が先に建つため、どちらかと言えば前者の戻り売りに分があるか。

しかし取り組み上では、なぜかガソリンよりも灯油の方にファンド買いが多く、これだけが良く判らん。

 

さて今週も各限月別の推移を記すと、

2月限 発会値69,000円 高値83,060円 安値58,850円 納会値74,070円

3月限 発会値58,500円 高値79,950円 安値58,030円 現在値70,930円

4月限 発会値62,690円 高値76,420円 安値62,490円 現在値68,720円

5月限 発会値69,680円 高値75,230円 安値63,540円 現在値67,730円

6月限 発会値72,500円 高値75,020円 安値63,540円 現在値67,800円

7月限 発会値74,840円 高値75,580円 安値63,480円 現在値67,700円

 5月限〜7月限が22日に一代安値の更新。週末の2月限納会は74,070円と確りであり、ガソリンよりも12,100円高で大きく拡大しての終了。

 

なおガソリンとのサヤ関係であるが、週末現在では以下のとおり。

月日

1月25日(金)

 

 

 

 

限月

ガソリン

限月間サヤ

灯油

限月間サヤ

ガソリン−灯油

2月限

\61,970

 

\74,070

 

-12,100

3月限

\65,070

3,100

\70,930

-3,140

-5,860

4月限

\70,360

5,290

\68,720

-2,210

1,640

5月限

\71,060

700

\67,730

-990

3,330

6月限

\71,600

540

\67,800

70

3,800

7月限

\71,570

-30

\67,700

-100

3,870

 今のところ余るとどうしようもないガソリン、ジェット燃料に加工が可能な灯油というファンダメンタルズがサヤに反映されているのだろう。

 

 国内内部要因では、…中略…

  

今週のスポット価格は…中略…

 

1月19日時点での灯油在庫は、前週比4.0%減402.3万klと2週連続の減少。元売による減産効果と、業転価格が現時点で精製コストを下回っていることから下値が限定的との見方が多く、それが納会高にも反映されている。

結論として当方の相場観は、22日の株価急落からのパニックで逆に下値にコツンと届いた観もあるが、一方で上値も限定的な可能性もある。半値戻りは売りで対処か。

 

 

 

〔貴金属〕

 

今週の金の値動き

 

2月限(当限)

前日比

12月限(先限)

前日比

1月21日

\2,981

39

\3,007

-44

1月22日

\2,894

-87

\2,954

-53

1月23日

\3,046

152

\3,071

117

1月24日

\3,045

-1

\3,066

-5

1月25日

\3,173

128

\3,186

H120

 

金相場は、先週号においては『3,000円割れがあればいよいよ押し目買いを考えたい。ドスンと下がった場面が買い場になるだろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、22日には急落で2,911円まで下落。しかし翌23日はストップ高の急騰、更に週末25日もストップ高の急騰と一気に3,186円まで上昇しての終了となった。

    東京金日足

…削除済み…

3,187円1/15)〜2,911円(1/18)までの下げは276円。昨年11月の3,102円(11/7)〜2,752円(11/20)の下げ幅350円以来の調整局面を経て、また一気に新高値とほぼ並ぶところまで上昇である。

先週号において『3,000円割れがあれば押し目買い2,900円どころまでの下落は理想的かも』としたものが、ズバリの展開となった。

 

もっとも皆が買えたかと言えば、やはり今回の下落が株価暴落からの本当に怖い下げ方だったこと、安値の翌日に一気にストップ高となって利食いもしたくなる展開だったことなどを踏まえると、この相場をモノにできた人は少なかったのではないか。

やはりどんな事が起ころうとも、材料に左右されないで冷静にその動きを信じることが重要であると、今回改めて確認した次第。

 

    NY金日足(週末25日は入っていません)

…削除済み…

週末25日のNY金は、高値で924.3ドルと史上最高値更新916.1ドル(1/15)の高値を一気に抜いた。849.5ドル(1/22)からは一気に74.8ドルの急騰である。

先週号で『下値抵抗線は848ドルであり、その程度までの下げは許容範囲。仮に現在の為替水準であれば、東京金は2,924円((期近ベース)という事になり、円高もあれば東京市場のチャートでもちょうど良いところ。』としたジャストポイントまで下げての反発である。

仮にこの相場が押し目の倍返しになるのならば、ズバリ982.7ドルまで駆け上がることとなる。国内価格ではズバリ3,463円だ。

 

…中略…

 

さて昨年11月には今年の平均価格を750ドルとしたゴールドマン・サックスは、予想価格を引き上げて850ドル〜900ドルへ高値は1,000ドル乗せもあるとのコメント。

まだまだ株式市場も不安定であり、現状では金も為替も株式市場の動向に強く影響を受けている。しかし米国は金利を0.75%引下げであり、さらに金利は下がる見込み。投機マネーの金へ流入は変わらないだろう

結論として当方の相場観は、まだ乱高下はするだろうが、基本的に押し目買いの相場であることは変わらないだろう。利下げ&株安はやはりスタグフレーションの危険性が大。

 

 

今週のプラチナの値動き

 

2月限(当限)

前日比

12月限(先限)

前日比

1月21日

\5,307

-31

\5,168

-43

1月22日

\5,144

-163

\5,048

L120

1月23日

\5,327

183

\5,185

137

1月24日

\5,384

57

\5,230

45

1月25日

\5,602

218

\5,350

H120

 

プラチナ相場は、先週号においては5,000円そこそこまでの下落を望みたい。その場面が出たら、買いに行きたいゆえに。とコメントした。

今週の相場展開は、株価暴落となった22日には5,048円まで下落。しかしその後は急反発となり、週末にはストップ高で5,350円まで上昇となった。

    東京白金日足

…削除済み…

Wトップで5,413円1/15)から下げた相場は、今週22日には5,048円までの下落で365円の下げ。しかしその後は急反発で5,350円まで302円の大幅上昇

先週号で『今までのパターンでは、一度Wトップを付けて急落した後、なぜかそこが買い場となって次の上昇相場に繫がることが多かった。今回も5,215円〜5,413円