商品市況展望 割愛版

平成20年2月24日記

 

 国内商品先物市場での限月は大体1年物が多く、期先中心の市場である。つまりもしも先物に玉を建てたらなら、最大1年間持てる形になるわけだが、なかなかそこまでずっと持っている人は少ないかもしれない。

 と言うのも最近は値動きが激しく、例えばプラチナなど週末22日の1日だけの動きで上下300円。300円と一口に言うが、1枚=10万円(臨時増証拠金で実際は21万円だが)で15万円の動きである。個人投資家ならそれだけのプラス、あるいはマイナスが出たら、手仕舞いしてしまっても当然と言えば当然だ。

 そういう日計りのトレードが多いから、日中のストップロス注文などで相場が乱高下するわけである。いきなり相場が豹変して、100円上げたり100円下げたりであるが、そこにはファンダメンタルズを基にした材料は皆無。要は売りが多ければ下がるわけで、買いが多ければ上がるわけだ。だから顧客に、なぜ上がったのか?なぜ下がったのか?と言われても答えようはない。ファンドなどの手口も入らないではないが、逐一ウォッチするのは複数銘柄あるから不可能だ。当方の顧客には、それで怒り出す様な人は居ないので助かっているが…(笑)

 

 このプラチナ相場に限らず、今は大体の商品がすべて同じような動きだ。それゆえデイトレードも有効な一つの手段であり、それは否定しない。ただし当方のような外務員としては、顧客にポイントどころで勧めようにも、実際はいきなりの特別気配で来る(売り一色、買い一色の状態)わけで、対応は難しい。板画面を見れる人なら、パソコンの前に張り付いていたらどこにポイントがあるのか、研究すればわかるはずだ。だからそれをやりたい人には、ネット取引を勧めている。

 

 このような短期売買戦略とは違い、当方の主力は中期売買だ。トレンドを探り概ね1週間単位で相場を考え、長ければ半年以上ポジションを保有し続ける。例えばプラチナを朝買って、たまたま200円利が乗ったからと言って、利食いなんぞは勧めない。顧客が利食いしたいと言ったら別だが、今なら狙いは1,000円幅以上なのだから200円なんぞ関係ない。

 

 またファンドのように長期売買をしたい投資家も居ると思うが、当方の考えでの長期と言うのは、現物を引いて保有することまでするスタイルと考えている。例えば数年前にプラチナを3,000円で買ったとして、まだ上がると考えていれば売らずに現受けしてしまう。先物取引の投資期間1年間の勝負ではなく、5年10年単位で考えているスタイルだ。

 現在7,000円台も突破したプラチナ相場。10年前はただの1,000円台だったのだから、もしも当時にそういう行動をしていれば6,000円は利益になるわけだ。なかなか先物取引の1年間の中では、そこまではならんだろうからね。

 

 超短期=デイトレード、短期=2〜3日、中期=1週間以上、長期=納会まで、超長期=先物取引の範囲を超えると言うのが当方の時間感覚であり、自分がどのスタイルで相場を張るのか?どのくらいの利益を目指しているのか?は重要だろう。

 よく2チャンネル等の掲示板で当った、外れたと書き込みしているのを見るが、ほとんど短期の事であるように見受けられる。でも超短期の人には関係ないだろうし、中期以上の人にも日々の動きはあんまり関係ないんだよね。

 

 

 

〔石油製品〕

 

今週の原油の値動き

 

2月限(当限)

前日比

7月限(先限)

前日比

2月18日

\60,580

-90

\60,980

30

2月19日

\60,510

-70

\61,390

410

2月20日

\61,170

660

\62,280

890

2月21日

\61,570

400

\63,650

1370

2月22日

\60,570

-1000

\61,720

-1930

 

 まずは原油から…先週号においては『ファンダメンタルズから判断すると、このまま100ドルを目指すとも思えないが、現状ではやはり押し目買い有利の展開。調整安があれば買うべきだろう。』とコメントした。

今週の相場展開は、21日には63,780円と史上最高値を更新。NY原油も20日には100.86ドルと史上最高値更新であり、一気にまた急騰した。

    NY原油日足(週末22日分は入っていません)

…削除済み…

年明け3日の100.09ドルを突破して、また史上最高値を更新である。もっとも翌21日は急落で98ドル台へ下落

そして週末22日は乱高下で高値99.37ドル、安値97.16ドル。終値は前日比0.58ドル高の98.81ドル。東京タイム17時半からは1ドル以上の上げで、換算は700円ほど高い。

 

チャートではここ数ヶ月、85ドル〜100ドルの範囲での大きなもみ合いだ。ここからまた85ドルに向けて下がるのかもしれないし、逆に上に抜けた場合はもみ合いの15ドル幅の倍返しでズバリ115ドルとなる。

原油相場を取り巻くファンダメンタルズは、全米石油在庫統計の発表を見る限り、原油も増加・ガソリンも増加と良くはない。特にガソリン在庫は14年ぶりの高水準であり、高値を志向するものはない。

しかし根強く残る地政学的リスク、OPECの減産懸念、そして何よりも金利の低下がリスクマネーの流入を招いているわけであり、ファンドが買い進めばファンダメンタルズとは関係なく上がる場合も有り得る。

なおNY市場のファンドの状況は、…中略…

 

さてどちらと判断するのが妥当なのかが問題だが、当方としては様子見だ。どうしてもやるとするならば、ストップロスを新高値更新に設定して売りたい。貴金属や穀物などほとんどの商品は買いだと思っているので、ヘッジになるかもしれないし…

 

    東京原油日足

…削除済み…

今週は高値で63,780円(2/21)まで上がり、大納会で記録した63,070円(12/28)を更新。もちろん史上最高値である。

もっとも週末は急反落で、高値から2,000円ほどの下落。週明けは高そうだが、先のコメントどおりにストップロスを63,780円に設定しての売りを考えたい。ファンダメンタルズから考えれば、ここから更に大相場になるとは考えづらいので…

 

国内内部要因では、…中略…

 

 結論として当方の相場観は、チャートは倍返しならNY原油115ドル、東京原油73,000円であるが、ファンダメンタルズからそこまでの上昇は考えづらい。敢えて仕掛けるなら、ここはストップロスを新高値更新に設定して売り方針である。週明けの高値は売り!である。

 

 

今週のガソリンの値動き

 

3月限(当限)

前日比

8月限(先限)

前日比

2月18日

\68,260

-380

\75,840

30

2月19日

\68,480

220

\76,820

980

2月20日

\69,390

910

\77,540

720

2月21日

\71,000

1610

\79,690

2150

2月22日

\71,780

780

\77,420

-2270

 

 続いてガソリンです…先週号においては『6万円台は安過ぎる。8万円台は高過ぎる印象があり、今の7万円台の相場は居心地が良いのかもしれない。よってW底チャートの強さとファンダメンタルズの弱さとの綱引きで、もみ合い相場を予測する。』とコメントした。

今週の相場展開は、NY原油相場の100ドル突破で21日には79,720円まで上昇。8万円乗せまではならなかったが、2番底の68,730円(2/7)からは1万1,000円ほどの上昇となった。

    東京ガソリン日足

…削除済み…

A67,110円(1/22)とB68,730円(2/7)でW底を打ってから、1万円以上の急騰となったわけであるが、原油相場が新高値を取る中で、80,300円(12/27)はまだ突破していない

週末は一転して急落したわけだが、再度8万円台に乗せて来るのか?それとも今回の上昇もここまでなのか?

 

結論から先に言えば、原油次第。原油が100ドルを大きく超えるのならガソリンも上がるだろうし、逆に下げ始めるのなら下がる。原油のコーナーでコメントしたとおり、当方は原油価格自体には強気の見方を採っていないため、ガソリンもまた下がるだろうと考える。

 

さて各限月別の推移を見てみると、

3月限 発会値56,700円 高値74,280円 安値56,650円 現在値71,780円

4月限 発会値64,680円 高値78,450円 安値64,590円 現在値75,590円

5月限 発会値73,050円 高値79,880円 安値66,770円 現在値76,570円

6月限 発会値77,860円 高値79,950円 安値67,030円 現在値77,070円

7月限 発会値79,510円 高値80,300円 安値67,110円 現在値77,300円

8月限 発会値71,520円 高値79,720円 安値68,730円 現在値77,420円

 8月限21日に一代高値の更新である。

 

国内内部要因では、…中略…

 

今週のスポット価格は、…中略…

 2月16日時点のガソリン在庫は前週比0.4%増220.3万klと2週連続の増加。相変わらず需要の低迷は続いている。

 結論として当方の相場観は、ガソリン単独でならば、ストップロスを79,720円に設定しての売り方針。ともかくNY原油次第の動きであることは間違いのないところ。

 

 

今週の灯油の値動き

 

3月限(当限)

前日比

8月限(先限)

前日比

2月18日

\74,980

350

\72,670

-220

2月19日

\76,100

1120

\73,610

850

2月20日

\76,800

700

\74,300

690

2月21日

\78,050

1250

\76,090

1790

2月22日

\77,080

-970

\74,000

-2090

 

 最後に灯油です…先週号においては『需要の好調という背景がある灯油の堅調さが目立つが、さすがにガソリンとのサヤは詰まり過ぎではなかろうか。どこかでガソリン買い・灯油売りの鞘取りを仕掛けたいが、早過ぎると投げさせられるかもしれないので慎重にタイミングを測りたい。』とコメントした。

今週の相場展開は、21日には76,390円まで上昇。昨年12/28の75,580円を更新する先物上場来高値となった。(期近最高値は07/11/21の84,000円

    東京灯油日足

…削除済み…

不需要期の8月限で上場来最高値更新である。あれま!という展開であるが、すべてはNY原油の再度の100ドル乗せのせいである。

しかし冬場の需要期の限月ならば別だが、さすがにこの高値を買い進むのはどうだろうか?原油価格がよほど上昇しない限り、週末は大きく値を消した状態でもあり、76,390円(2/21)は天井、もしくはそれに近い価格ではなかろうか。

 

さて今週も各限月別の推移を記すと、

3月限 発会値58,500円 高値79,950円 安値58,030円 現在値77,080円

4月限 発会値62,690円 高値76,420円 安値62,490円 現在値74,400円

5月限 発会値69,680円 高値75,700円 安値63,540円 現在値73,7500円

6月限 発会値72,500円 高値75,720円 安値63,540円 現在値73,580円

7月限 発会値74,840円 高値75,900円 安値63,480円 現在値73,780円

8月限 発会値68,500円 高値76,390円 安値65,450円 現在値74,000円

 今週は21日に5月限〜8月限が一代高値の更新

 

なおガソリンとのサヤ関係であるが、週末現在では以下のとおり。

月日

2月22日(金)

 

 

 

 

限月

ガソリン

限月間サヤ

灯油

限月間サヤ

ガソリン−灯油

3月限

\71,780

 

\77,080

 

-5,300

4月限

\75,590

3,810

\74,400

-2,680

1,190

5月限

\76,570

980

\73,750

-650

2,820

6月限

\77,070

500

\73,580

-170

3,490

7月限

\77,300

230

\73,780

200

3,520

8月限

\77,420

120

\74,000

220

3,420

 ガソリンが先物だけ一代高値更新、灯油は5月限以降が更新だが、実際にはサヤは拡大し始めた

 先週号で『この状態であれば、どの限月でもガソリン買い・灯油売りを仕掛けてみたい』としたが、今後徐々にこの傾向は顕著になるだろう。灯油の需要期も徐々に終了するのだから。

 

国内内部要因では…中略…

 

今週のスポット価格は…中略…

2月16時点での灯油在庫は、前週比10.4%減260.9万klと6週連続の減少。寒波の影響で在庫減少、需給逼迫感は高まっている。来週も寒波が来るとの予報であり、なお逼迫感は高まるかもしれない。

ただし需要期はもう1ヶ月ほどで終了するわけで、後は時間との戦い。

結論として当方の相場観は、怖いのは需給逼迫感からの踏み上げ相場であるが、季節的には高値更新を続けるのは難しいだろうとの判断である。よって天井圏との判断で、売り狙いが妥当だろうと考える。

 

 

〔貴金属〕

 

今週の金の値動き

 

2月限(当限)

前日比

12月限(先限)

前日比

2月18日

\3,133

-25

\3,163

-20

2月19日

\3,146

13

\3,180

17

2月20日

\3,205

59

\3,222

42

2月21日

\3,267

62

\3,300

78

2月22日

\3,244

-23

\3,273

-27

 

金相場は、先週号においては『天井打ちの人気が高まって売られたところが、逆に絶好の買い場となるだろう。金の輝きは失せていないと考える。』とコメントした。

今週の相場展開は、21日には3,300円ジャストまで上昇。そして週末には3,301円の一文新値を付け、そこからは若干反落しての終了である。もちろん3,300円台は高値更新である。

    東京金日足

…削除済み…

2,911円(1/18)は底、3,053円(2/6)は2番底との判断は、3,223円(1/29)を突破して3,300円台へ上昇し報われた

チャートでは徐々に下値を切り上げている格好であり、また下げたとしても100円ほど下げて3,200円割れがあったら買ってみたい格好だ。幾ら下げても3,100円がせいぜいに見える。

相対力指数はまだ61ポイント台であり、3,187円(1/15)まで上昇した時ほどの過熱感もない。

これはファンダメンタルズでの、インドの輸入急減など買いにくい材料もあることが影響しているのだろう。

 

結論から先に言えば、このところずっとコメントしているように『根本にドル安とインフレ懸念がある状況の中で、いずれは3,400円に向けて上昇を開始する』との判断に変わりはない。

それこそ本格的なインフレが到来したら、4,000円、5,000円と上がっていっても不思議ではないわけであり、上昇トレンドが終わるのはまだまだ先であろう。

 

    NY金日足(週末22日分は入っていません)

…削除済み…

NY金は21日に958.4ドルまで上昇であり、もちろん史上最高値の更新。先週号で『史上最高値の941.8ドル(2/1)をトップとして三尊天井を思わせるようなチャートであるが、完成にはまず888.4ドル(2/5)を割り込み、さらに849.5ドル(1/22)を割り込まないと完成しない。昨年11月もWトップのような格好からまた上昇したわけであり、今回もそうなるだろう』としたわけだが、あっさりと高値更新である。

週末は前日比1.4ドル安の947.8ドル。東京換算ではほとんど変わらずであるが、押してくれれば買うチャンスが到来するだけ

チャートでは850ドルが強力な下値支持線であり、今は押しても900ドル割れすら難しいだろう。920ドル程度まで下げたら、そこは買い場と見る。

 

またNY市場のファンドの動向は、…中略…

 

結論として当方の相場観は、押し目買い方針の継続である。下げても3,100円台がせいぜいと考え、目先は3,400円台があるだろうとの見方である。

 

 

今週のプラチナの値動き

 

2月限(当限)

前日比

12月限(先限)

前日比

2月18日

\7,172

172

\6,900

195

2月19日

\7,431

259

\7,140

H240

2月20日

\7,251

-180

\6,965

-175

2月21日

\7,504

253

\7,205

H240

2月22日

\7,485

-19

\7,180

-25

 

プラチナ相場は、先週号においてはここまで上がるともう手が出ない。だが新規売りだけは絶対してはならない。3%〜5%のほんのちょっとした調整でも7,000円なら210円〜350円になるわけだが、それで天井などと考えたら大やけどするだろう。とコメントした。

今週の相場展開は、週末22日には7,375円まで上昇。もっともこの日は乱高下で、高値・安値で280円幅の大波乱。20日も長い陰線を引いての急落など荒い展開だが、ともかく今週も大暴騰したことは間違いない。

    東京白金日足

…削除済み…

振り返ってみれば1月20日号から買い狙いとし、2月3日号からは絶対に売ったらダメ!とコメントを続けて来ている。その時点ですでに高騰していたとはいえ、まだ5,600円台であった。それがすでに7,300円台である。

今年の安値である5,048円(1/22)から週末高値7,375円までは何と2,327円の上昇当時1枚=10万円で買っていたとしても、もし今まで保有していたら2,327円×500倍=116万3500円也!10枚なら1000万円を軽くオーバーであり、100枚なら簡単に1億円突破だ。あくまでもずっと持っていたら…であるが。

 

ちょうど一ヶ月で2,300円以