商品市況展望 割愛版

平成21年10月25日記

 

 相場をやっていると、NY市場でどうしたとか、欧州ではどうなったとか、上海では○○が起きたとか、ともかく毎日世界中をウォッチする事になる。もっとも、飛び回っているのは頭の中だけの話で、シカゴ・NYは昔行った事があるけど、ヨーロッパも上海も生まれてこの方一度も行った事はございません。

だからJALに乗るなんて事も滅多にないんだが、噂ではJALのスチュワーデスってお年を召したお嬢さんだらけらしいね。まあ今はスチュワーデスとは言わず、CA(キャビンアテンダント)と言うのは知っているけど、まさにスチュワーデス時代から勤めていそうな人がいっぱい居るみたい。

CAに知り合いは居ないもんで、多分だが、給料も福利厚生も良いから辞めないんでしょ。パイロットだと、年金が月々50万円貰えるって言うんだから…

 

結局のところ、赤字の図式はGMと同じなんだが、潰さないのは潰せないわけがあるんだろうから、憶測を書いてもしょうがない。

ただ民主党政府の支持母体は労組であり、郵政民営化の逆行を見てもわかるとおり、自由主義経済の否定だ。小泉政権で行き過ぎた市場原理主義が横行したため、思いっきり反対に振れているのだろう。

民主党と自由民主党。似ているけど、民主党に無いのは自由の2文字であり、国会議員も議員立法は出せない「政府案賛成の単なる1票の頭数」なんだから、ほとんど旧ソ連か中国の政治システムと同じだな。国会や政府の上に、党がある。

 

そういう事をぐだぐだ言っても、カネにはならんので時間の無駄。だから相場の話に戻るが、実は今一番注目しているのは商品ではなく、実は株だ。それも国内銀行株だ。

 

このところの世界各国の株価は堅調推移で、日本だけが全くの蚊帳の外での横ばいとなっているわけだが、そんな中で銀行株は異様に売られている

三菱東京UFJは460円。みずほ銀行に至っては、僅か173円。3月の安値に接近しつつある。2度の増資をやって大暴落した野村證券のように、何か出るのかもしれんね。

現状ではまだ信用買い残が積み重なっているので、ダメ押しの増資発表か何かで大きく売られたら、あるいはJALの債権放棄なんかの話が出て売られたら、そこは買い場になるんじゃあるまいか?

みずほは100円くらいまで下がってくれんかね?ちなみに福島銀行はタダの55円だな。両方買ったら、社民党買いだな…(笑)

 

何たって自民党は潰れて無くなるかもしれんし、民主党だって4年後は無いかもしれんが、仮にJALが無くなっても、大手銀行は潰れないと思っているもんで…(笑)

 

 

 

〔穀物〕

 

今週のコーンの値動き

 

1月限(当限)

前日比

11月限(先限)

前日比

10月19日

\19,720

70

\20,770

130

10月20日

\19,910

190

\21,090

320

10月21日

\20,050

140

\21,380

290

10月22日

\20,410

360

\21,800

420

10月23日

\20,780

370

\22,170

370

 

まずはコーンから…先週号においては『底が入っている相場と見て、2万円以下は押し目買いの相場であろう。ただし昨年のような大相場は無いと思うので、高値は利食いして、押し目買いに徹する相場であろうと見る』とコメントした。

今週の相場展開は、更に騰勢を強めた相場が22,000円台まで上昇。押し目待ちに押し目無しの展開での上昇となった。

    東京コーン日足

…削除済み…

前々号から「チャートでは22,000円〜23,000円程度ならあっても不思議ではない」と、相場の転換を予測したわけであるが、そのとおりに内外とも騰勢を強めており、目標値に入って来た10月に入って、すでに3,000円の上げとなっているわけだ。

当面の目標としていた8/5の高値21,100円も簡単に突破し、更にそこから1,000円以上の急騰だ。

 

ただしチャートでは、相対力指数も78ポイント台まで上昇。更に上昇する可能性もゼロとは言わないが、逆にぼちぼち調整局面に入っても全くおかしくない。

強い相場であれば、指数調整の70ポイント割れで再度買われるか。あるいはそんなに強くないのならば、一度は2万円そこそこまでの大きな調整があってもおかしくなかろう。

更に騰勢を強めた場合は、天井を打ってしまう可能性は高い。なぜなら、如何に「豊作に売り無しの相場だよ!」と言っても、実際にモノはあるのだから。

 

 なお一代の推移は以下のとおり。

東京コーン一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2010年1月

\16,290

12月16日

\24,410

6月3日

\16,400

1月15日

\20,780

2010年3月

\18,390

2月16日

\24,520

6月3日

\17,560

9月7日

\21,260

2010年5月

\22,420

4月16日

\24,740

6月2日

\17,760

9月7日

\21,650

2010年7月

\22,620

6月16日

\22,860

6月16日

\17,800

9月7日

\21,810

2010年9月

\19,100

8月17日

\22,120

10月23日

\18,000

9月7日

\22,110

2010年11月

\20,590

10月16日

\22,240

10月23日

\20,590

10月16日

\22,170

 今週も先物2本が一代高値の更新だ。全限一代高値となるには、24,000円台後半までの上昇が必要であるわけだが、それだと年初来高値の更新が必要となる。

 現状では「豊作に売り無し」の、押し目買いの相場であるとは思っているものの、そこまでスケールの大きな相場になるかどうかは疑問だ。

 

    シカゴコーン日足(週末23日分は入っていません)

…削除済み…

週末23日のシカゴ市場では、前日比5.75セント安の397.75セント。高値は413セントまであったが、さすがに農家売り+利食い売りも出たようだ。東京市場換算では320円安である。

 

…中略…

 

結論として当方の相場観は、目先は何時調整が入ってもおかしくない。一度は利食い売りで、このまま高い場面があるのなら逆に新規売り。ただし底は入っていると思うので、素直に押したらまた買いで良いだろう。

 

 

今週の一般大豆の値動き

 

12月限(当限)

前日比

10月限(先限)

前日比

10月19日

\44,230

560

\40,820

240

10月20日

\45,000

770

\40,600

-220

10月21日

\45,560

560

\40,800

200

10月22日

\45,950

390

\41,280

480

10月23日

\44,650

-1300

\41,950

670

 

続いて一般大豆です…先週号においては『大豊作なのだから昨年のような大相場は想定しづらいが、それでもチャート・サヤともに買いを示唆。結局は、底が入っている相場であり、豊作に売り無しの買い狙いが良いのだろうと考える』とコメントした。

今週の相場展開は、コーンに比べればもたもたしているものの、それでも上昇した相場は42,000円近くまで上昇。今月の安値からは、5,000円近く上がって来た相場である。

    東京一般大豆日足

…削除済み…

チャートでは、週末の2日間で完全に雲の上に出た。20日も一度出たのだが、その日は寄付きから急激に下げる陰線引けとなったが、その価格も突破したのは評価出来る。

コーンは雲の上に出て9営業日。大豆はまだ2営業日で、指数を比べてもコーンの78ポイント台に比べ、67ポイント台と出遅れている。

 

元々、天井も底もコーンから遅れる傾向がある大豆相場であり、どこかでその出遅れを解消する事になるのではあるまいか?コーンの22,000円台に匹敵するのは、大体44,000円くらいではなかろうかと見ている。

 

 なお一代の推移は以下のとおり。

東京一般大豆一代の動き

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2009年12月

\31,240

12月16日

\47,910

6月12日

\30,210

12月18日

\44,650

2010年2月

\36,300

2月16日

\47,690

6月12日

\33,620

3月4日

\43,060

2010年4月

\43,000

4月16日

\47,560

6月12日

\37,090

4月28日

\43,290

2010年6月

\44,720

6月16日

\45,280

6月18日

\37,510

7月13日

\42,200

2010年8月

\41,310

8月17日

\41,950

10月23日

\37,260

9月14日

\41,890

2010年10月

\40,720

10月16日

\41,950

10月23日

\40,710

10月16日

\41,950

 今週は先物2本が一代高値の更新。また当限は46,000円近くまで急騰した後に週末大きく売られたが、これは内部要因から利食い売りが出たためだ。

…中略…

 

    シカゴ大豆日足(週末23日分は入っていません)

…削除済み…

週末のシカゴ大豆は、前日比0.50セント高の1006セント。高値は1025.25セントまであったが、コーン安・原油安・株安などの影響から値を消した。夜間取引から見れば15セント以上安いので、東京市場換算では370円安である。

 

…中略…

 

結論として当方の相場観は、まだ相場に過熱感は無いので、押し目買い一貫の展開であろう。底は入っている相場であり、現在の需給はコーン以上に強いという事を再確認させられるだろう。

 

 

 

〔貴金属〕

 

今週の金の値動き

 

10月限(当限)

前日比

8月限(先限)

前日比

10月19日

\3,075

11

\3,081

10

10月20日

\3,095

20

\3,104

23

10月21日

\3,082

-13

\3,089

-15

10月22日

\3,108

26

\3,118

29

10月23日

\3,137

29

\3,145

27

 

金相場は、先週号においては『そろそろ一押し欲しいところであるが、調整安があれば皆買いたいだろう。調整があればラッキーであり、それは素直に買うべきだろう』とコメントした。

今週の相場展開は、押し目らしい押し目もなく上昇し、週末は3,100円台まで上昇NY金はモタモタしだしたが、東京は円安も追い風になった格好である。

    東京金日足

…削除済み…

週末は高値で3,146円まで上がり、年初来高値の更新とともに、全限一代高値の更新である。これより上の目標値は、昨年記録した3,300円台となる。

現状ではそこまで一気に上がってもおかしくは無いが、さすがにここから新規には買いづらい。みんなそう思っているようで、○○の委託も途転売りになっているらしい。

それが当たらんとも限らんが、正直言えば買いづらい相場だから、このまま高いんじゃないかな? 下げてくれたらラッキーで、3,000円辺りまで下げたら是非買いたいが。

 

ともかく何度もコメントしているが、金相場上昇の根本原因が「米国の超低金利〜量的緩和政策を基調としたドルキャリートレード〜投機資金の流入」を柱としている以上、その出口戦略が明確にならない限りは、トレンドが転換する可能性は少ない。雇用回復無き経済の底入れと言われる現状では、金への投機資金流入は止まらないだろう。

 

なお一代の推移は以下のとおり。

東京金一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2009年10月

\2,375

10月29日

\3,137

10月23日

\2,176

11月13日

\3,137

2009年12月

\2,445

12月19日

\3,139

10月23日

\2,319

1月15日

\3,137

2010年2月

\2,998

2月25日

\3,141

10月23日

\2,693

7月14日

\3,140

2010年4月

\2,871

4月27日

\3,142

10月23日

\2,692

7月14日

\3,142

2010年6月

\2,906

6月26日

\3,144

10月23日

\2,691

7月14日

\3,143

2010年8月

\2,871

8月27日

\3,146

10月23日

\2,840

9月1日

\3,145

 週末は、全限一代高値の更新である。なお夜間取引でも高値更新を果たしており、先物は3,163円まで記録している。

 

    NY金日足(週末23日分は入っていません)

…削除済み…

週末23日のNY金は、前日比2.2ドル安の1056.4ドル。10/14に1072ドルを記録した後は、横ばいとなっている。

為替は92円台まで円安となっているが、夜間取引から見れば6ドル以上安いので、週明けは3,130円台のスタートか。

 

当方は、円安が進むとは思っていないので、それが止まって円高反転となった時に、NY金がどんな動きをするのかに注目している。円高・ドル安と同時に、対ユーロでもドルが安くなるようならNY金は上昇して東京も下げないだろうが、円高でもドルが対ユーロで確りするようなら、東京は大きく下げるだろう。

もちろん、その下がった場面は買い場だと思う。

 

なお10/20現在のNY市場のファンドの動向は、…中略…

10/23現在のSPDRのETF残高は、…中略…

また同日のリースレートは…中略…

 

結論として当方の相場観は、押し目買い継続の相場であろう。内部要因から見ると押さない可能性も高いが、押してくれればラッキーだろう。

 

 

今週のプラチナの値動き

 

10月限(当限)

前日比

8月限(先限)

前日比

10月19日

\3,926

3

\3,926

9

10月20日

\3,964

38

\3,971

45

10月21日

\3,942

-22

\3,952

-19

10月22日

\4,020

78

\4,020

68

10月23日

\4,066

46

\4,068

48

 

プラチナ相場は、先週号においてはまだ大きな調整は無いだろう。押し目があったら確実に拾っておくべきで、4,000円台を期待したいとコメントした。

今週の相場展開は、予想通りに押しはちょっとだけで、週末2日間で完全に4,000円台の大台乗せ。しかも全限一代高値の更新であり、年初来高値の更新でもある。

    東京プラチナ日足

…削除済み…

相対力指数はジャスト70ポイントであり、ここで止まれば良しだが、止まらないと青天井になるだろう

だが、さすがに飛び付き買いをしてもしょうがないので、押したら買う姿勢でいるしかないか。

 

なお一代の推移は以下のとおり。

東京プラチナ一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2009年10月

\2,590

10月29日

\4,066

10月23日

\2,276

12月12日

\4,066

2009年12月

\2,450

12月19日

\4,068

10月23日

\2,401

12月24日

\4,068

2010年2月

\3,230

2月25日

\4,062

10月23日

\3,200

7月9日

\4,058

2010年4月

\3,695

4月27日

\4,066

10月23日

\3,202

7月13日

\4,062

2010年6月

\3,719

6月26日

\4,071

10月23日

\3,227

7月13日

\4,067

2010年8月

\3,731

8月27日

\4,070

10月23日

\3,592

9月3日

\4,068

 全限一代高値の更新であり、売り方で利が乗っている人は皆無という事。また週末のNYプラチナも下げておらず、順当なら週明けはまた若干高いだろう。

 

    白金−金比差日足

…削除済み…

週末現在のサヤは、4,068円(プラチナ)−3,145円(金)=923円。これも雲の上に抜けて来ており、一段と拡大する可能性が高いだろう

先週号で指摘したが、ペナント型のチャートは「通常、こういうペナントは上に抜けるものだ」としているが、おそらくそういう流れになるのではあるまいか?

現実に、今週の上げは金よりもプラチナが大きく、金売り・プラチナ買いでも儲かっている図式だ。

 

なお10/20現在のNY市場のファンドの動向は…中略…

 

結論として当方の相場観は、新規買いをするなら調整を待ちたいが、この相場の天井はまだまだ先なのではあるまいか。最終的には4,800円程度まであるんじゃないかと思っている。

 

 

 

〔ゴム〕

 

今週のゴムの値動き

 

10月限(当限)

前日比

3月限(先限)

前日比

10月19日

217.6

-2.3

218.8

6.0

10月20日

225.0

7.4

226.2

7.4

10月21日

230.0

5.0

225.4

-0.8

10月22日

231.5

1.5

227.7

2.3

10月23日

254.0

22.5

233.7

6.2

 

先週号においては『ファンドの利食い売りから逆ザヤとなった相場は、いっそう売りづらい展開となった。ファンドが買い直せば急騰の可能性があり、押し目買いの継続であろう』とコメントした。

今週の相場展開は、更に騰勢を強めた相場が230円台半ばまで上昇。先物は235.7円まで記録する事となった。

    東京ゴム日足

…削除済み…

元々は弱気の相場観であったが、すでに10月11日号から「240円辺りまでの上昇はあるかも…」と方針転換したとおり、その価格も視野に入って来た。それどころか週明けに納会を迎える10月限は、週末現在で254円まで上昇しており、完全に抜けている格好だ。

 

相場だから、ゴムはそんなに上がるのはおかしい…と言ってもせん無い事。218.4円(9/10)→189.2円(9/15)までの押し29.2円の倍返しなら、ズバリ247.6円まであるわけであり、当限推移を見る限り、それが非現実的だともはや言えない。

 

なお一代の動きは以下のとおり。

東京ゴム一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2009年10月

159.2

4月24日

254

10月23日

149.1

6月24日

254

2009年11月

164

5月26日

237.8

10月23日

150

7月13日

237.8

2009年12月

154.5

6月25日

237.8

10月23日

152.2

7月13日

237.3

2010年1月

190

7月28日

236.2

10月23日

180.3

7月30日

234.9

2010年2月

202

8月26日

235.6

10月23日

189.2

9月15日

233.9

2010年3月

139.7

9月25日

235.7

10月23日

193.7

9月25日

233.9

 当限を除けばほぼ同ザヤであるが、その納会よりも、4月限をファンドがどうするかであろう。もちろん今週の急騰は、ファンド利食いから逆ザヤになった後、再び買い直したからこうなったのだろう。

 その時点からでも、すでに20円以上上がっている状況だ。

 

当先のサヤは10月限254.0円〜3月限233.9円と20.1円の逆ザヤ。11月との比較では3.9円の逆ザヤだが、それでも売るのはやはりためらわれる。

週末現在の輸入採算価格は、11月積みで233.2円東京市場の11月限は237.8円であるため、4.6円の上ザヤとなっている。通常は10円程度の下ザヤでありかなり買われ過ぎこの一点だけで考えれば、採算天井である。なお産地の集荷状況は、1日当り40トン〜80トン台と低調。

国内営業倉庫在庫は10/10現在で784トン減5,018トン。14旬連続の減少であり、このペースならいずれ国内からゴムが消える?
 もっとも10/23現在の上海ゴム在庫は、5,526トン増の110,683トンとさらに増加。1週間で国内在庫分が増加して行く情勢だ。

そのためか、上海相場は高値もみ合いが継続中。つまりは国内だけ急騰している図式なわけだ。株式市場とは真逆だね。

以上を考えると、一度は急落して調整しそうではある。

 

…中略…

 

 結論として当方の相場観は、チャートやサヤはまだ上値志向だが、さすがに短期的には上昇が急だったゆえ、一度は利食いが良いだろう。急落した場面をまた拾うべし。

 

 

 

〔石油製品〕

 

今週の原油の値動き

 

10月限(当限)

前日比

3月限(先限)

前日比

10月19日

\41,210

-10

\44,390

240

10月20日

\41,190

-20

\44,730

340

10月21日

\41,100

-90

\44,390

-340

10月22日

\41,900

800

\46,110

1720

10月23日

\42,010

110

\46,630

520

 

まずは原油から…先週号においては一気に買い転換する状況となった相場であるが、走り過ぎれば利食い場になるだろう。しかし現状では下落しても、それは単なる調整で、買い場になると思われる』とコメントした。

今週の相場展開は、NY原油は82ドルまで上昇。もちろん年初来高値の更新であり、東京も同じく46,000円台まで大きく値を飛ばす事となった。

    NY原油日足(週末23日分は入っていません)

…削除済み…

週末のNY原油は、前日比0.69ドル安の80.50ドルと若干下落。東京市場換算だと480円安だ。

チャートでは相対力指数も22日現在で73ポイント台まで上げており、利食い調整が入るのは自然。ただし天井かと言えば、どうもまだそんな雰囲気にならない。それは週足ベースでは、まだ昨年のような過熱感が無いと見えるからである。よって今週は、週足もアップしてみると…

 

    NY原油週足(週末23日分は入っていません)

…削除済み…

週足ベースでの相対力指数は、まだ64ポイント台である。そして雲の中にまだ留まっている。案外と、一度雲の上に出たところがダマシになり、それで天井を打つのではないかと思っている。

まさか昨年のように140ドルを目指す展開にはならないと思うが、こればっかりは相場なので何とも言えない。ぱっと見は、90ドルくらいで終りかな?という情勢だ。

 

もちろん根本的な上昇要因は金と同様で、ドル不安が根底にあるのは間違いない。それとともに、現在は先進国では雇用無き経済回復が起きつつあるのだが、中国・インドは未だに好調だと言うし、BRICsに続き、VISTAと言われるベトナム・インドネシア・南ア・トルコ・アルゼンチンも好調だとなっては、需要も想像以上にあるのかもしれない。

逆にまた悪化しているというニュースが出れば、その時は調整安するんだろうけれども…

 

    東京原油日足

…削除済み…

東京市場も週末2日間の急騰で、ついに年初来高値の更新。週末には46,690円まで上昇している

 

先週号で「チャートが買いになったのだから、再び売りを示唆するまでは売れないだろう。年初来高値の46,350円(8/10)更新までの高値があるかどうかは判らないが、当面は押し目買いだろう」としたが、あっさりと抜けたわけだ。

そりゃここまで上昇したのだから、利食い売りも入るだろうし、調整安はするかもしれない。しかしチャートが買いになって上がった相場なのだから、引き続き売りを示唆する線形になるまでは売れない。

 

なお一代の動きは以下のとおり。

東京原油一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2009年10月

\36,130

5月7日

\44,810

8月14日

\33,500

5月18日

\42,010

2009年11月

\39,220

6月1日

\45,800

10月23日

\34,750

7月13日

\45,800

2009年12月

\43,080

7月1日

\46,030

8月10日

\34,830

7月14日

\45,960

2010年1月

\43,780

8月3日

\46,350

8月10日

\36,350

9月28日

\46,100

2010年2月

\40,940

9月1日

\46,400

10月23日

\36,550

9月28日

\46,330

2010年3月

\39,470

10月1日

\46,690

10月23日

\39,110

10月2日

\46,630

 一代高値の更新は、11月限及び先物2本。12月・1月限も更新まであと僅かであり、売りで儲かっている人は皆無なのだから、買い方の勢力圏だというのは誰が見ても明らかだ。

 

10/20現在のNY市場でのファンドポジションは…中略…

 

また10/23現在の中東産原油は、…中略…

 

 結論として当方の相場観は、利食い売りから調整安が出てもおかしくは無いが、まだ相場が天井を付けた雰囲気が感じられない。まだ押し目買いでの対処がベターだと考える。

 

 

今週のガソリンの値動き

 

11月限(当限)

前日比

4月限(先限)

前日比

10月19日

\49,220

-20

\55,550

660

10月20日

\49,120

-100

\55,380

-170

10月21日

\48,500

-620

\55,070

-310

10月22日

\49,340

840

\56,740

1670

10月23日

\49,000

-340

\57,100

410

 

 続いてガソリンです…先週号においては『NY原油の高騰も受けて大きく上昇した相場であるが、さすがに買われ過ぎだろう。ここからの高値は売り狙いで、単品の売りが危険と思うなら原油買いをヘッジにすべきだろう』とコメントした。

今週の相場展開は、週末に掛けてまた大きく上昇し、57,000円台まで記録。再び年初来高値の更新である。

    東京ガソリン日足

…削除済み…

週末の高値は57,260円であり、9月の安値からは13,000円近い急騰だ。先週号では「もっともここまで上がれば、さすがに売ってみたい気もする。怖いが、週明けに急騰するようなら売っても面白いか」としたが、56,000円台で売れば一利食いは出来ただろう。

 

相対力指数も77ポイント台であり、この辺からはもう買いたい水準ではない。しかし、大天井かといえば、まだ今しばらく原油相場が上がるんじゃないかと考えているため、6万円くらいまでは上がる可能性も考えておきたい。

どこかで売りだとは思うが、早めに売ると踏まされるかも…

 

さて一代の推移は以下のとおり。

東京ガソリン一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2009年11月

\40,290

4月27日

\53,000

6月12日

\36,850

4月28日

\49,000

2009年12月

\43,870

5月26日

\53,250

6月12日

\40,820

7月13日

\50,370

2010年1月

\49,110

6月26日

\51,790

8月10日

\40,930

7月13日

\51,230

2010年2月

\48,590

7月27日

\52,490

8月10日

\42,880

9月28日

\51,960

2010年3月

\48,920

8月26日

\52,900

10月23日

\43,120

9月28日

\52,860

2010年4月

\44,630

9月28日

\57,260

10月23日

\44,600

9月28日

\57,150

 今週も先物2本が一代高値の更新だ。4月限は発会から13,000円近く上げ、3月限とのサヤも4,000円以上に拡大している。

 

なおガソリン・原油のサヤは、57,150円(ガソ4月限)−46,630円(原油3月限)=10,520円。先週よりは若干縮小。

最大拡大して12,000円程度と思われるので、1万円以上はガソリン売り・原油買いを模索。

 

今週のスポット価格は、1…中略…

 

10/17時点でのガソリン在庫は、…中略…

 

 結論として当方の相場観は、仮に6万円を目指す相場だとしても、ここからの上値はもう買わない方が良いだろう。消費不振は深刻であり、はしごを外されると高値から急落の可能性もあるゆえに。

 

 

今週の灯油の値動き

 

11月限(当限)

前日比

4月限(先限)

前日比

10月19日

\50,530

-70

\52,050

-260

10月20日

\50,940

410

\52,230

180

10月21日

\50,780

-160

\52,090

-140

10月22日

\52,000

1220

\53,570

1480

10月23日

\52,180

180

\54,000

430

 

最後に灯油です…先週号においては『積極的に売りたいわけではないが、ここからの高値はもう買いたくない。買うなら素直に、原油の方がマシだろう』とコメントした。

今週の相場展開は、週明けに急騰して54,640円(10/19)を記録するものの、そこからはさすがに急落して52,000円まで下落。しかし週末には、再び54,000円まで回復である。

    東京灯油日足

…削除済み…

週明けの高いところからは、一発で2,500円下げた。しかし週末2日間では、再び2,000円ほど急騰した。

 

おそらく、こういう相場が続くのだろう。高値からは、一発で振るい落とされる。しかし大元の原油相場が強いと、再び相場は上昇して来る図式だ。上も下も、ヒステリックになった場面を逆向かいするべきだろう。

 

なお一代の推移は以下のとおり。

東京灯油一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2009年11月

\40,390

4月27日

\53,910

6月12日

\38,180

4月28日

\52,180

2009年12月

\45,320

5月26日

\55,140

6月12日

\42,300

7月13日

\53,380

2010年1月

\52,910

6月26日

\54,450

8月10日

\42,570

7月14日

\54,150

2010年2月

\50,790

7月27日

\54,760

8月10日

\44,760

9月29日

\54,490

2010年3月

\49,430

8月26日

\54,290

10月23日

\43,830

9月28日

\54,250

2010年4月

\43,500

9月28日

\54,640

10月19日

\42,950

9月28日

\54,000

 需要期の中物と不需要期の先物は、本来ならもっと逆サヤが付いても良かろうと思うのだが、今の売買システムだと先物の出来高しか出来ない。よって実質の売買は先物しかないので、先物2本が一代高値の更新だ。

 

10/22現在の輸入採算価格は…中略…

 

10/17時点の灯油在庫は、…中略…

 

 結論として当方の相場観は、大元の原油相場が強い限り、基本的には灯油も上昇相場であろう。しかし先物は不需要期なので、急騰場面は必ず振るい落としの急落もあるだろう。逆張りがベターか。

 

 

 

〔その他〕

 

 今週は為替3種とNYコーヒーのチャートをアップ。

 

    ドル/円相場日足

…削除済み…

週末のNY市場では、安値92.11円まで出ている。チャートでは雲にくっついた場面で、当方はこの辺で再び円高に反転すると思うのだが…さて?

 

    ユーロ/円相場日足

…削除済み…

対ユーロでは、えらく円安が進んでいる。相対力指数も73ポイントで、青天井の様相だ。何でこんなにユーロが強いんだろう?

 

    ユーロ/ドル日足

…削除済み…

ドルは対円ではドル高だが、対ユーロではまだドル安だ。だから上記のユーロ/円相場も円安がどんどん進んでいるのだが。

 

    NYコーヒー日足(週末23日分は入っていません)

…削除済み…

週末23日は、前日比6.50セント安の急落で137.15セント145.40セント(10/19)から急落しているわけだが、先週号で指摘したとおり「ファンドが2万6,000枚超買ったので、一度はファンド売りで押す可能性が高いだろう」としたものが、現実となった格好だ。

10/20現在のファンドのポジションは、3万3,400枚のロングと更に増加。もうちょっと整理されるのが先と思うが、134セント割れは買いだと思う。

 

 

 


 

 このレポートは、私が個人的な判断で書いたものです。

内容の責任はすべて私に帰するものですが、取引に対する利益を保証するものでは在りません。

(当たり前ですが念のため)

 

 

 

 

        ひげの中ちゃん相場情報

                       中田幸一郎

 

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