商品市況展望 割愛版

平成22年12月19日記

 

年明けからスタートするSPAN証拠金制度。今回はこの解説をしたい。

 

 そもそもスパン証拠金制度とは、『お客様が保有する建て玉状況(ポートフォリオ)全体から生じるリスクに応じて証拠金額を計算する事』である。

 そのために、(株)日本商品清算機関=JCCHが過去の価格変動を元に証拠金計算額の基礎となる値(変数)を決定し、それを利用して、最低限必要な証拠金額を算定する事となる。

    毎月6営業日前までに、JCCHが発表する。

 

各取引会社は、そのJCCHの取引証拠金を下回らない範囲で、独自に『委託者証拠金』を決定する。だから会社によって証拠金には違いが出る。またそもそも、相場状況により適時JCCHが見直しするので、一定の金額ではない事にも注意が必要だ。

 

ここまでは、大して難しくないでしょ!さて問題はここからです…。

 

ポートフォリオ全体から生じるリスクに応じて』という事は、仮に売り買いを同限月に持つ両建ての場合は、どちらに動いてもリスクは生じない。よって証拠金はゼロである。

また同一商品での異限月間でのスプレッドは、リスクが小さくなるので、例えば金の委託者証拠金が10万円だとするならば、概ね6,000円程度まで大幅に軽減される。

    これも各社で違い、両建てでも証拠金ゼロにしない会社もある。

 

では100万円の資金しかなくても、例えば金で100枚売り・100枚買いの両建てなら出来るのか? 今までであれば、それをするには2000万円の証拠金が必要で、100万円なら両建てでも5枚売り・5枚買いが限界なのに…。

さすがにそれは、そうならない。

 

まずお客様が預託した預り証拠金から、手数料分+値洗い損益金を引き、受入証拠金の総額とする。この受入証拠金というのが重要だ

仮に金の手数料が1枚当たり往復1万円とした場合、値荒い損益金がゼロでも100万円÷1万円=100となり、100枚分の手数料で受入証拠金の総額はゼロになってしまう。

よって、最大でも50枚売り・50枚買いまでしか建てられない。未清算の売買損益や手数料は、現金支払い予定額と言って、預り証拠金から自動的に差し引かれるため、それ以上の建て玉は出来ないわけだ

ま、当たり前だわな!

 

それにそもそも、同じ価格で100枚売り・100枚買いのポジションを持ったとして、その時点では証拠金がゼロでも、どちらかを手仕舞いすれば、すぐに片建て100枚の証拠金1000万円が必要になる。あまり意味は無い。

ただし100枚売り・90枚買いなら、10枚分の証拠金100万円でOKである。また100枚売り・100枚買いのポジションから、どちらかに10枚増やすには100万円あれば良い事になる。

これなら、曲がった時には値洗いが悪化しないうちにまず両建てし、一度証拠金をゼロにしてからまた買うなり、売るなりする方法は採れそうだ

 

さらにその100枚売り・100枚買いのポジションがスプレッドなら、今までならやっぱり2000万円の証拠金が必要だったが、商品内スプレッド割増額が6,000円なら、僅か60万円の証拠金でOKだ

サヤ取りは非常にやり易くなる!これは有効利用すべきだ。

 

ただしもう一度説明すると、

受入証拠金の総額=預り証拠金−現金支払い予定額であり、

追証というシステムは実質なくなって、

ポジションを維持するには、

受入証拠金総額≧委託者証拠金でなければならない

 

 だからスプレッドでも、サヤやられ+手数料を計算しないと、大きく建てればすぐに不足になる場合があるので注意だ。

 

 いっぺんに全部説明すると混乱してしまうだろうから、来週もまた続きを書く。会社によっても違うし、難しかったら直接担当者に聞いてもらいたい。

 一応まとめとしては、

    同限月の両建てなら、証拠金は要らない。

    例えば売り100枚、買い90枚なら、10枚分の資金があれば良い。

    スプレッド取引は、証拠金がかなり割安になる。

    手数料は実質前払い。値洗いも預かり証拠金に毎日加減されて、必要な証拠金額が変動する。

 

ただし何度も言うが、各社で対応は違うと思われるので、直接お問い合わせ下さい。

 

 

 

〔穀物〕

 

今週のコーンの値動き

 

1月限(当限)

前日比

11月限(先限)

前日比

12月13日

\24,250

650

\24,250

260

12月14日

\24,120

-130

\24,200

-50

12月15日

\23,660

-460

\24,010

-190

 

3月限(当限)

前日比

1月限(先限)

前日比

12月16日

\25,470

270

\23,800

 

12月17日

\26,270

800

\23,750

-50

まずはコーンから…先週号においては『押し目買い継続の展開だろう。在庫率6.2%のファンダメタルズは強く、外部要因で売られたところは買い場になるだろう』とコメントした。

今週の相場展開は、先物は24,000円台を挟んだもみ合い。どちらかと言えば軟調な展開だったが、当限に廻った3月限は急騰で一代高値の更新である。

    東京コーン日足

…削除済み…

22,430円(11/17)で底入れ、22,640円(11/22)で2番底は付けている相場だが、先物はまだ頭が重い

しかし当限は26,000円台まで急騰であり、逆ザヤ幅は2,500円に大きく拡大である。

 

こういう時は単純に『逆ザヤに売り無し』で良いのではあるまいか?

チャートでは今年9月以降は大きな逆張りで、三角持ち合いの様相も呈し始めているが、大体このような格好のチャートは上に抜けるものだ。

 

…中略…

 

 ただし、在庫率の6.2%は過小評価出来るものではなく、ファンダメンタルズからは大きく下がるのは考えづらい。何時、どこでお祭り騒ぎが始まるかだけの問題だろう。

 

 なお一代の動きは以下のとおり。

東京コーン一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年1月

\21,570

12月16日

\24,810

10月25日

\18,230

6月30日

\23,660

2011年3月

\20,380

2月16日

\26,270

12月17日

\18,550

6月30日

\26,270

2011年5月

\21,770

4月16日

\24,840

11月9日

\18,870

6月30日

\24,770

2011年7月

\20,850

6月16日

\24,940

11月9日

\19,080

6月30日

\24,360

2011年9月

\21,940

8月16日

\24,900

11月9日

\21,450

8月25日

\24,290

2011年11月

\23,280

10月18日

\24,760

11月9日

\22,430

11月17日

\23,990

2012年1月

\23,730

12月16日

\23,890

12月16日

\23,690

12月17日

\23,750

15日に1月限は納会し、既存の限月はきれいな逆ザヤである。

 

    シカゴコーン日足(週末12/17分は入っていません)

…削除済み…

週末12/17のシカゴ市場は、期近3月限で9セント高596.50セント国内換算では270円高である。

アルゼンチンは相変らず干ばつ傾向であり、週末はインフォーマ社による作付面積予想が下方修正された事で買われるなど、徐々に次の天候相場に向けた材料が出始めている

 

なおCFTC発表による12/14現在のファンドの建て玉は…中略…

 

オプションを含めた週末12/17現在のポジションは…中略…

 

結論として当方の相場観は、素直に「逆ザヤに売り無し」を信じ、押し目買い継続の相場だろうと見る。

 

 

今週の一般大豆の値動き

 

12月限(当限)

前日比

10月限(先限)

前日比

12月13日

\48,150

290

\48,900

270

12月14日

\47,960

-190

\49,060

160

12月15日

\47,510

-450

\49,010

-50

 

2月限(当限)

前日比

12月限(先限)

前日比

12月16日

\48,200

-280

\47,110

 

12月17日

\48,070

-130

\46,820

-290

続いて一般大豆です…先週号においては米農務省報告後のシカゴ相場は買われなかったが、在庫率は事前予想以下とはいえ4.9%まで低下。これはいずれ素直に好感されるだろうから、週明けから買い進むのが良いと見る』とコメントした。

今週の相場展開は、週明けは430円安から始まった後に700円上がる陽線立ちを演じ、翌日には49,000円台まで上昇。しかしその後は失速し、特に16日に発会した12月限は大きく逆ザヤに売られる展開となった。

    東京一般大豆日足

…削除済み…

12/14には49,060円まで上がったが、49,500円(11/11)までは届かず。また12/16に発会した12月限は、10月限と比べて2,000円の逆ザヤに売られ、46,000円台後半まで下げる格好となった。

 

…中略…

これはこれでちょうど良い押し目なのではなかろうか?

 

とにかく在庫率は4.9%という危機的水準だ。この状況で下げトレンドに変化するなどとは到底思えない

 

中国の利上げで云々が相場に影響を与えると言われているが、利上げしたって中国人が喰わなくなるわけでもなかろういずれ中国は、世界を食い尽くす!はずだ。

 

 なお一代の動きは以下のとおり。

東京一般大豆一代の動き

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2010年12月

\43,450

12月16日

\49,180

10月21日

\38,290

2月8日

\47,510

2011年2月

\39,190

2月16日

\48,770

11月12日

\38,440

7月7日

\48,070

2011年4月

\42,110

4月16日

\50,000

11月12日

\38,180

7月7日

\48,900

2011年6月

\39,970

6月16日

\49,700

11月12日

\37,910

7月7日

\48,580

2011年8月

\42,640

8月16日

\49,840

11月11日

\41,050

8月25日

\48,790

2011年10月

\45,200

10月18日

\49,500

11月11日

\44,880

10月20日

\48,930

2011年12月

\47,540

12月16日

\47,560

12月16日

\46,780

12月17日

\46,820

 

○シカゴ大豆日足(週末12/17分は入っていません)

…削除済み…

週末12/17のシカゴ市場は、1月限で前日比9.75セント高の1298.75セント国内換算で80円高である。

チャートでは、適度な押しを入れながら1年間ずっと上がって来ている相場であり、トレンドが変わる気配は微塵もなし。

 

なお週末の相場で一番高いのは11年7月限の1321.75セントであり、東京の先物である2011年12月限に当たるシカゴの相場は11年11月限で1229.75セント。つまり1ドル弱(7%ほど)安いわけで、東京も逆ザヤは当然なのだ。

ただし当方は単純に「逆ザヤに売り無し」と判断しているわけで、それは内外とも同じだろうと思っているわけだ。

 

CFTC発表による12/14現在のファンドの建て玉は、…中略…

 

またオプションを含めた週末12/17現在のポジションは…中略…

 

結論として当方の相場観は、素直に「逆ザヤに売り無し」を信じ、押し目買い継続の相場だろうと見る。在庫率4.9%の相場のトレンドが、変わるはずもなかろうという考えだ。

 

 

 

〔貴金属〕

 

今週の金の値動き

 

12月限(当限)

前日比

10月限(先限)

前日比

12月13日

\3,755

10

\3,762

9

12月14日

\3,767

12

\3,776

14

12月15日

\3,742

-25

\3,753

-23

12月16日

\3,755

13

\3,757

4

12月17日

\3,714

-41

\3,724

-33

金相場は先週号においては押し目買い継続の展開は変わらないだろう。150円程度の下げは何時でも有り得るが、最終的には4,200円台を目指しているものと見る』とコメントした。

今週の相場展開は、週末に掛けて下落した相場は3,703円まで一時下落。しかし3700円は割り込まずに、若干値を戻しての終了となった。

    東京金日足

…削除済み…

直近の高値である3,814円(12/8)からは、100円強の押しである。相場である限り必ず上がったり下ったりするわけで、この程度の押しはあって当たり前。だが大勢での買い相場には変化は無いとの見方だ。

 

今週軟調だったのはNY金が下げ始めたのが原因だが、…中略…

 

大勢とは「結局ドルだ、ユーロだ、円だと言っても、弱い者競争で通貨は全部安い」という事であり、そうである限り商品相場は強いという事!

 

米国金融界の盟主というか、アメリカそのものであるゴールドマン・サックスが1650ドルになるって言うんだから、なるんでしょ!そう考えておけば良い。

何度もコメントしているが、為替が80円なら4,250円。90円と円安なら4,700円台。そういう事だ。

 

 一代足は以下のとおり。

東京金一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2010年12月

\3,235

12月24日

\3,800

12月8日

\3,026

2月8日

\3,714

2011年2月

\3,219

2月24日

\3,805

12月8日

\3,133

2月26日

\3,718

2011年4月

\3,500

4月27日

\3,808

12月8日

\3,246

8月2日

\3,719

2011年6月

\3,619

6月28日

\3,808

12月8日

\3,246

8月2日

\3,719

2011年8月

\3,365

8月27日

\3,811

12月8日

\3,338

8月31日

\3,721

2010年10月

\3,520

10月27日

\3,814

12月8日

\3,469

10月29日

\3,724

 

    NY金日足週末12/17分は入っていません)

…削除済み…

12/17のNY市場は、前日比8.2ドル高の1379.2ドル国内換算では2円安である。

チャートではちょうど雲の上限にくっついた辺りで、止まるとすれば1360ドル辺りがちょうど良いという事。1330ドル以下になるとチャートは悪化するが、高値から100ドル下げで悪化したのは7月の相場と同じであり、その時はそこが絶好の買い場になった

今回も悪くて、それと同じパターンじゃないかな?

 

なお12/14現在のファンドのポジションは、…中略…

 

また12/17現在のSPDRのETFは、…中略…

 

結論として当方の相場観は、押し目買い継続の相場展開に変化は無いだろう。現状では幾ら下げても3,500円辺りがせいぜいと見る。

 

 

今週のプラチナの値動き

 

12月限(当限)

前日比

10月限(先限)

前日比

12月13日

\4,564

29

\4,612

37

12月14日

\4,577

13

\4,632

20

12月15日

\4,575

-2

\4,628

-4

12月16日

\4,583

8

\4,640

12

12月17日

\4,581

-2

\4,637

-3

プラチナ相場は、先週号においては『このところ金よりも頭の重い展開が続いているが、調整が終ればむしろ出遅れ感が台頭して駆け上がると見る。押し目買いの継続だろうとコメントした。

今週の相場展開は、金が軟調だったのとは逆に堅調に推移し、金とのサヤを若干広げる事となった。

    東京プラチナ日足

…削除済み…

直近の高値は4,693円(12/3)であるが、チャートを典型的な押し目買いを示唆する格好となっており、押しが先なのか?抜けるのが先なのか?という状況

 

今年1年の相場を振り返ると、…中略…

 

JM社の予想価格帯は1550ドル〜1900ドル。これを現水準である83円の為替を当てはめた場合は、国内価格は4,140円〜5,070円だ。

やはりどこかで5,000円に駆け上がる場面はあるだろうから、それを期待しての押し目買い方針で良いだろう

 

 さて一代の動きは以下のとおり。

東京プラチナ一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2010年12月

\4,209

12月24日

\5,303

4月26日

\4,034

8月25日

\4,581

2011年2月

\4,394

2月24日

\5,304

4月26日

\4,029

8月25日

\4,603

2011年4月

\5,276

4月27日

\5,289

4月27日

\4,035

8月25日

\4,629

2011年6月

\4,582

6月28日

\4,730

11月10日

\4,030

8月25日

\4,616

2011年8月

\4,181

8月27日

\4,741

11月10日

\4,099

8月31日

\4,622

2011年10月

\4,495

10月27日

\4,750

11月10日

\4,399

11月17日

\4,637

 

    白金−金価格差日足

…削除済み…

週末現在の金とのサヤは、4,637円(プラチナ)−3,724円(金)=913円769円(11/26)まで縮小した場面は底であろうし、1,000円台に乗せて行けばどこかで加速が付くだろう。

まだプラチナ買い・金売りは継続と見るが、あくまでもそれはサヤでという事で、金が下ると思っているわけではない

 

結論として当方の相場観は、押し目買い継続の相場展開であり、いずれ5,000円相場が出て来るだろうとの見方である。

 

 

 

〔ゴム〕

 

今週のゴムの値動き

 

12月限(当限)

前日比

5月限(先限)

前日比

12月13日

385.9

13.0

395.5

13.6

12月14日

387.7

1.8

396.1

0.6

12月15日

387.0

-0.7

393.7

-2.4

12月16日

386.5

-0.5

396.7

3.0

12月17日

389.0

2.5

398.6

1.9

先週号においては『チャート分析で目先は逆張り相場に移行してもおかしくは無いが、産地に比べるとまだ割安だ。よって売りから入るのはリスクが高く、まだ突っ込みを買う相場であろう』とコメントした。

今週の相場展開は、失速するどころか週明けから急騰し、ついに先物は400円台に乗せる展開となった。全限一代高値の更新だが、先物は週末に400.4円まで上昇である。

○東京ゴム日足

…削除済み…

383.0円(11/11・12/10)を一気に抜き去り、ついに400円台を記録である。先々週号で『一気に抜けて行く相場なら400円台、最終的には420円もある』とコメントしたのに、先週号では『そんなに勢いは感じられない』としたのは痛恨の極み。

ころころ相場観を変えちゃいけないが、当方の相場観はちょっとだけタイミングがずれる事がままあるので、ご容赦を…。

 

まあともかくこれで400円台に一時的には乗ったわけだが、実は今年の4月には当限ベースで472円という価格も記録したわけで、そんなにびっくりするような価格じゃないって事が、この相場の恐ろしさだ。

…中略…

 

 なお一代の動きは以下のとおり。

東京ゴム一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2010年12月

279.0

6月25日

389.0

12月14日

256.7

7月22日

389.0

2011年1月

263.5

7月27日

394.4

12月14日

262.8

7月27日

389.1

2011年2月

294.3

8月26日

396.5

12月14日

290.9

9月9日

391.4

2011年3月

313.1

9月27日

397.1

12月14日

307.1

9月29日

394.0

2010年4月

342.0

10月26日

398.8

12月14日

323.6

11月1日

396.3

2010年5月

368.9

11月25日

400.4

12月17日

351.7

11月26日

398.6

今週は全限一代高値の更新である。

 

当先のサヤは12月限389.0円〜5月限398.6円と9.6円の順ザヤ。相場は普通の順ザヤである。

 

週末現在の輸入採算価格は、…中略…

まだ東京市場は10円弱割安だ

 

また産地の集荷量は1日当たり約10トン〜30トン台となっており、相変らずの低水準

例年ならばこの時期は増産期で、ほぼ150トン平均の集荷量があるわけだ現在はその10分の1程度しかないわけで、さて一体全体どうなってしまったのか?

 

国内営業倉庫在庫は12/10現在で324トン減6,492トン4旬連続の減少である。

12/17現在の上海ゴム在庫は前週比4,801トン増の61,207トン。こちらは2週連続の増加である。

 

しかし上海ゴム価格はまた上がっており、…中略…

 

 結論として当方の相場観は、400円で達成感も出そうだが、売りから入るのはやはり危険だろう。急落場面を買い拾い、急騰場面は利食いするという作戦が良いだろう。

 

 

 

〔石油製品〕

 

今週の原油の値動き

 

12月限(当限)

前日比

5月限(先限)

前日比

12月13日

\46,480

60

\46,660

-10

12月14日

\46,290

-190

\46,380

-280

12月15日

\46,440

150

\46,430

50

12月16日

\46,830

390

\47,180

750

12月17日

\46,750

-80

\47,120

-60

まずは原油から…先週号においては『チャートでは調整安が来てもおかしくは無いが、その場合もNY原油85ドル、東京原油45,000円程度のものだろう。押し目買い継続の相場と見る』とコメントした。

今週の相場展開は、NY原油は80ドル代後半でのもみ合い。週末12/17も88.02ドルでの終了である。

また東京原油は、16日に大きく上がって47,000円台を記録。今週も全限一代高値の更新である。

 

    NY原油日足(週末12/17分は入っていません)

…削除済み…

週末12/17は、前日比0.32ドル高の88.02ドルで終了。国内換算では60円安である。

100ドルまで駆け上がる勢いはまだ無いが、チャートでは押しても85ドル程度かな?というところ。この状態では、やはり売るよりは買った方がマシに思える。

 

特にドバイ・オマーンの中東産原油はそれぞれ88.99ドル、89.53ドルとNY原油と変わらないか、もしくは若干上ザヤである。普通はWTIのNY原油の方が高いわけで、この状態だと下がりづらいだろう。

 

なお12/14現在のCFTC発表のファンドの建て玉は…中略…

 

    東京原油日足

…削除済み…

先物は47,220円(12/16)まで上昇であり、その他の限月も一代高値の更新中

ここから上は「買われ過ぎ」の領域に入ってくるが、NY原油は現在ほぼ年初来高値の水準であるのに対し、東京原油は4月の52,000円台まではまだ5,000円近くある

もちろんこれは、4月の為替94円台辺りと、現在の為替84円以下という10円ほどの違いがあるわけで、必ずしも東京原油が出遅れているということにはならない。しかし、万が一円安に向いたら、それ相応に上がるんだろう…と思わずにはいられない。

 

 なお一代の動きは、以下のとおり。

東京原油一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2010年12月

\41,630

7月1日

\47,300

12月17日

\38,160

8月25日

\46,750

2011年1月

\42,600

8月2日

\47,570

12月16日

\38,400

8月26日

\47,370

2011年2月

\39,670

9月1日

\47,360

12月16日

\39,640

9月1日

\47,280

2011年3月

\43,040

10月1日

\47,280

12月16日

\40,740

10月20日

\47,200

2011年4月

\41,580

11月1日

\47,220

12月16日

\41,340

11月1日

\47,150

2011年5月

\44,090

12月1日

\47,220

12月15日

\53,890

12月1日

\47,120

 今週も週末に、すべての限月が一代高値の更新である。

 

 結論として当方の相場観は、大勢ではいずれ100ドルに近づく押し目買い相場である事には変化が無いと思われるものの、年末に付き高値飛び付き買いまではしたくない。押した場面を買い拾うべきだろう。

 

 

今週のガソリンの値動き

 

1月限(当限)

前日比

6月限(先限)

前日比

12月13日

\56,090

-120

\58,880

80

12月14日

\55,860

-230

\56,670

-210

12月15日

\55,970

110

\58,630

-40

12月16日

\56,930

960

\59,390

760

12月17日

\56,900

-30

\59,320

-70

 続いてガソリンです…先週号においては『そろそろ利食い売りが出そうだ。今後は突っ込みを拾い、噴いたら売る作戦が良いと見ている』とコメントした。

今週の相場展開は、先物は59,500円(12/14)までの上昇となり、またこのところの高値を小幅に更新。全限一代高値の更新中だ。

    東京ガソリン日足

…削除済み…

先週号で年初来高値の更新中と書いたのは間違いで、今年の最高値は62,140円(5/6)という水準がある。謹んで訂正します。

それでも夏場の48,000円台→59,000円台まで1万円超上がって来たことは事実で、トレンドはまだ上向きのままだ。

 

NY原油はすでに5月の水準よりも高いが、東京原油では5,000円下、東京ガソリンでは3,000円下であり、それは為替が10円円高になっているためだ。

東京原油・東京ガソリンの比較では、ガソリンの上げ方の方が大きいわけだが、これは先物が6月限というGW時期に納会を迎える限月だからだ。

 

なおSPAN証拠金制度では、原油売り・ガソリン買い(もしくはその逆)のクラックスプレッドを仕掛けた場合は、両方の証拠金の30%OFFで出来るようになる模様。それは使い道があるだろう。

 

 なお一代の推移は以下のとおり。

東京ガソリン一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年1月

\52,000

6月28日

\57,000

12月17日

\46,000

8月25日

\56,900

2011年2月

\51,090

7月26日

\57,310

12月16日

\46,210

8月25日

\57,250

2011年3月

\48,070

8月26日

\57,710

12月17日

\47,580

9月1日

\57,690

2011年4月

\52,140

9月27日

\58,990

12月17日

\51,510

9月29日

\58,930

2011年5月

\53,610

10月26日

\59,260

12月16日

\51,720

11月1日

\59,190

2011年6月

\56,000

11月26日

\59,500

12月14日

\55,400

11月29日

\59,320

 今週も全限一代高値の更新である。

 

ガソリン・原油のサヤは、…中略…

 

 

今週の業者間転売価格は…中略…

 

また12/11時点のガソリン在庫は…中略…

 

 結論として当方の相場観は、トレンドは上向きのままだが、このまま高いところは買い進みたくない。突っ込みは買いでも、高値は利食い方針が良いだろう。

 

 

今週の灯油の値動き

 

1月限(当限)

前日比

6月限(先限)

前日比

12月13日

\64,190

370

\58,490

30

12月14日

\61,370

-120

\58,160

-330

12月15日

\61,370

0

\58,200

40

12月16日

\62,240

870

\59,000

800

12月17日

\62,250

10

\58,990

-10

最後に灯油です…先週号においては『高値は利食いで、突っ込みのみを買う相場であろう。当限で目標値である61,000円相場は実現したが、さすがに先物はNY原油が100ドルを目指さない限りは、そこまでの上昇の可能性は薄いだろうから』とコメントした。

今週の相場展開は、先物は59,100円(12/14)まで上昇して、またこのところの高値を更新。また当限は62,000円台までの上昇で、全限一代高値の更新中である。

    東京灯油日足

…削除済み…

先週号で年初来高値の更新中と書いたのは間違いで、今年の最高値は62,800円(5/6)という水準がある。謹んで訂正します。

 

それでも夏場の5万円割れの水準からは急騰で、1万円以上上がって来ているわけである。あと3,000円このまま上がって、高値更新をするのか?それとも本格的な調整を迎えるのか?

どちらになってもおかしくないムードではあるが、リスクとリターンを考えた場合はさすがにこの時期高値飛び付き買いは避けたいところ。

 

なおSPAN証拠金制度では、原油売り・灯油買い(もしくはその逆)のクラックスプレッドを仕掛けた場合は、両方の証拠金の30%OFFで出来るようになる模様。それは使い道があるだろう。

…中略…

 

 なお一代の推移は以下のとおり。

東京灯油一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年1月

\55,830

6月28日

\62,440

12月16日

\49,100

8月25日

\62,250

2011年2月

\53,630

7月26日

\61,750

12月17日

\49,110

8月25日

\61,730

2011年3月

\49,820

8月26日

\61,270

12月17日

\49,620

9月1日

\61,240

2011年4月

\51,980

9月27日

\60,190

12月17日

\51,190

9月29日

\60,170

2011年5月

\52,450

10月26日

\59,310

12月17日

\51,400

11月1日

\59,270

2011年6月

\55,940

11月26日

\59,100

12月14日

\55,260

11月29日

\58,990

 今週も全限一代高値の更新である

 

今週の業者間転売価格は…中略…

 

また12/11現在の灯油在庫は、…中略…

 

 結論として当方の相場観は、高値は利食いして、調整局面を待つのがベターだろう。仮に年初来高値を目指すとしても、年内は付いて行く気はしない。

 

 

 

〔その他〕

 

 今週はすべて1年分の日足のチャートをアップしたわけだが、為替相場のチャート3種もそうする。

 さらに景気先行指標と言われる銅、アルミのチャート。そしてソフト商品のコーヒー・砂糖のチャートもアップする。

 

 これらを見ると、今年の5月〜6月頃に「すべての転換点」があった事が良く判る。是非、ご覧になってみて下さい。

 解説はあえてしない。それぞれのチャートを比較して、じっくり見れば判るから…。

 

    ドル/円相場日足

…削除済み…

    ユーロ/円相場日足

…削除済み…

    ユーロ/ドル相場日足

…削除済み…

    LME銅3ヶ月物

…削除済み…

    LMEアルミ3ヶ月物

…削除済み…

    ICEコーヒー

…削除済み…

    ICE粗糖

…削除済み…

 

 

 

 


 

 このレポートは、私が個人的な判断で書いたものです。

内容の責任はすべて私に帰するものですが、取引に対する利益を保証するものでは在りません。

(当たり前ですが念のため)

 

 

 

 

        ひげの中ちゃん相場情報

                       中田幸一郎

 

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