商品市況展望 割愛版

平成23年9月18日記

 

 明日19日(月)は敬老の日で休場。

そして23日(金)も秋分の日で休場の日本市場は、来週の立会いが3日間しかない。

よって20日は2日分の外電、26日も2日分の外電が入る。

昔なら反対方向に動いたとしても、ストップ一発を覚悟すれば良かったものが、今はCB制度で幾ら動くか判らん。

ゆえに連休前はポジションを取りづらい。

 GW後なんぞ、原油は7,000円の大暴落、銀はストップ換算10発以上下げたわけで、こういう時は「君子、危うきに近寄らず」だ。

 

 この週末のNY市場では、金は換算で100円高超、原油は700円安程度、コーンは360円安程度だが、粗糖が3,000円以上の急落である。

もう一日分がどうなるか判らぬが、連発していたら20日の火曜日は凄まじく動く事になる。

 

 そういう意味では、為替も国際情勢もほとんど関係ない国内米柄のコメ先物は、ある意味じゃ安心だ。

惜しむらくは、出来高が少ないためにちょっと建てると「池の鯨」になる恐れがある事だけ…。

建て玉4,500枚は如何にも寂しい。

 

 ちなみに、過去10年ほどの日本のコメ生産量は下記のとおりだ。

作付面積(万ha)

生産量(万トン)

作況指数

2010

162.5

847.8

98

2009

162.1

846.6

98

2008

162.4

881.5

102

2007

166.9

870.5

99

2006

168.4

854.6

96

2005

170.2

906.2

101

2004

169.7

872.1

98

2003

166.0

777.9

90

2002

168.3

887.6

101

2001

170.0

904.8

103

2000

176.3

947.2

104

2009

178.0

915.9

101

 

 2011年の作付面積が幾らだったのかは確定していないし、津波による被害が5万haくらいはあったかもしれない。それでも作況指数は101であるゆえ、850万トンは取れているのではあるまいか?

 洪水?台風?…そんなものは毎年ある話だが、2003年は冷夏で大凶作だったゆえに800万トンを大きく割り込んだ。

ただしタイ米を輸入したりして騒動になったのは1993年(平成5年)の出来事であり、これは平成の米騒動と言われた

この年の作況指数は74だった

 

 豊作の時は900万トンも取れる日本のコメだが、900万トンは1億5000万俵であり、先物の枚単位に直すと150万枚である

いずれはそれに近づいてもらいたいものだが、まあ何ともだ。

 昔なら徳川400万石、加賀100万石など言われたものだが、1億5000万俵=6000万石が今の日本の石高という事になるわけだな。

 

 ちなみに旗本は1000石〜1万石未満であるから、先物だと25枚〜250枚未満は旗本、大名なら250枚以上建ててもらわないと…(笑)

 今の建て玉4,500枚は18万石であり、水戸藩・35万石のさらに半分しか無いのが現状だ。

 

今週のコメの値動き

 

11月限(当限)

前日比

2月限(先限)

前日比

9月12日

\14,600

-390

\14,700

-150

9月13日

\14,300

-300

\14,230

-470

9月14日

\14,300

0

\14,390

160

9月15日

\14,300

0

\14,450

60

9月16日

\14,300

0

\14,330

-120

 

東京コメ一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年11月

\17,400

8月9日

\17,730

8月10日

\14,300

9月13日

\14,300

2011年12月

\17,400

8月9日

\17,400

8月9日

\13,850

9月14日

\14,100

2012年1月

\17,280

8月9日

\17,400

8月9日

\14,080

9月14日

\14,220

2012年2月

\15,500

8月22日

\15,700

8月26日

\14,160

9月14日

\14,330

 

 1月限の高値17,400円、安値14,080円の差は3,320円であるが、これは1枚=6万円当りで33万2,000円動いているという事。

600円動けば、証拠金は倍になるのです。

 もっと人気が出て欲しいものだ。

 

 

 

〔穀物〕

 

今週のコーンの値動き

 

11月限(当限)

前日比

9月限(先限)

前日比

9月12日

\27,660

50

\28,220

-180

9月13日

\28,300

640

\28,240

20

9月14日

\27,700

-600

\27,300

-940

9月15日

\27,690

-10

\26,880

-420

9月16日

\27,410

-280

\26,720

-160

 

まずはコーンから…

先週号においては『米農務省報告の数字を見てからまた考えるが、基本的には押し目買いの相場であろう』とコメントした。

今週の相場展開は、13日には28,550円まで上昇して高値更新したが、その後に急落。一気に2,000円ほど値を消す展開となった。

○東京コーン日足

…削除済み…

基本的に「9月に入って高い相場は、そのまま高い!」として来たのであるが、農務省報告後の動きとG20で水面下で決めた先物市場の買い方への規制を見て、14日には買い玉処分へ

結局高値からは、2,000円というそこそこの下落を演じる事になってしまったわけだ。

 

相場は時代を映す鏡であり、大衆投機の時代もあれば、商社全盛の時代〜ファンド全盛の時代、ネット全盛の時代もあった。そして今は、政府規制の時代に入ったのかもしれない。

それぞれのステージで相場戦略も変わるわけで、ファンダメンタルズは常に重要ではあるが、それ以上のものが今はあると考えるしかないのだろう。

 

ともかく「穀物の買いポジションは増やしてはいけません。規制しますでも、売りはOKですよ」としたのだから、そりゃヘッジファンドなら「買いで儲けられないなら、売りで取るしかない」とするのは当然の摂理。

 

なお一代の動きは以下のとおり。

東京コーン一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年11月

\23,280

10月18日

\28,910

4月21日

\21,890

3月16日

\27,410

2012年1月

\23,730

12月16日

\28,410

4月11日

\22,100

3月16日

\26,690

2012年3月

\26,850

2月16日

\28,980

4月11日

\22,740

3月16日

\26,800

2012年5月

\27,970

4月18日

\29,360

4月21日

\24,960

7月1日

\26,900

2012年7月

\28,180

6月16日

\28,560

8月30日

\25,210

7月4日

\26,830

2012年9月

\27,440

8月16日

\28,550

9月13日

\26,560

9月16日

\26,720

 先物は13日に一代高値を更新であり、そこから一転して16日は一代安値である。

 

○シカゴコーン日足(9/15現在)

…削除済み…

9/16のシカゴ市場は12月限で9セント安の692セントで終了。8/29の戻り高値779セントから下げ始めた相場は、ついに7ドル台を割り込んだ。

 

 結論から先に言えば、このまま6ドル前半まで下げて行くとも思っていないが、明確に反転を演じるまでは買いにくい相場になったと考える。

 

12日発表の米農務省報告の詳細である。

…中略…

 期末在庫率は5.3%と前回の5.4%から低下だが、事前予想よりは多く、市場は若干の弱材料と受け取った

元々10月まで段階的に減らして行くのではないかと見ている人が多かったのだが、本当にそうなるかどうかは月末の四半期在庫の発表まで待たねばならぬため、買い気が削がれたと見るのが妥当なのだろう。

 

CFTC発表の9/13現在のファンドのポジションは、…中略…

 

オプションを含めた9/16現在のポジションでは、…中略…

 

結論として当方の相場観は、農務省報告後からファンドは大量の手仕舞い売り。それによって値位置は大きく切り下げられた。このまま大暴落するとまでは思わぬが、底を確認するまでは戻り売り転換である。

 

 

今週の一般大豆の値動き

 

10月限(当限)

前日比

8月限(先限)

前日比

9月12日

\46,200

310

\49,590

-160

9月13日

\45,360

-840

\48,670

-920

9月14日

\45,000

-360

\47,910

-760

9月15日

\45,000

0

\47,680

-230

9月16日

\44,960

-40

\47,210

-470

続いて一般大豆です…

先週号においては『出来れば一度大きく押してもらいたいが、米農務省報告後の動きでそれは判断。基本的には押し目買いの相場であろう』とコメントした。

今週の相場展開は、5日連続安で値位置を大きく切り下げ、高値から3,000円近い下落を演じる事となった。

○東京大豆日足

…削除済み…

 45,510円(8/9)→50,110円(9/5)まで4,600円上げた相場だが、今週は一転して47,210円まで3,000円近い下落である

 

 先週号で「45,000円台は底だろうから、半値押しの48,000円割れ辺りまでは今後下げる事はあっても、9月に高い相場に暴落は無かろう。ただしまだ、高いところを買い進んでも利が乗る状況には無いようだ」としたわけだが、48,000円割れどころか、それ以上の下げがあっさりと出てしまった。

 こうなると不思議なもので、相場は買いたくなくなる。底打ちを確認してからでも遅くないと言えるし、中途半端な戻りなら売りたくなる。

 

 なお一代の動きは以下のとおり。

東京一般大豆一代の動き

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年10月

\45,200

10月18日

\52,470

4月6日

\44,880

10月20日

\44,960

2011年12月

\47,540

12月16日

\52,520

4月11日

\44,120

3月17日

\46,200

2012年2月

\51,280

2月16日

\52,780

4月11日

\44,700

3月17日

\46,400

2012年4月

\50,170

4月18日

\51,180

4月21日

\45,690

8月9日

\46,780

2012年6月

\49,820

6月16日

\49,910

9月5日

\45,510

8月9日

\47,240

2012年8月

\47,450

8月16日

\50,110

9月5日

\46,960

8月22日

\47,210

 

○シカゴ大豆日足(9/15現在)

…削除済み…

9/16のシカゴ市場は、11月限で3.25セント安の1355.50セントである。8/31に記録した1465セントからは、すでに100セント以上の下げである。

 

大豆はこの半年、13ドル割れが底、14ドル以上は天井の逆張り相場が続いており、こうなると一度13ドル割れまで下げてくれた方が判りやすいか。

 

米農務省報告の詳細である。

…中略…

 単収は事前予想平均の41.0Bu/Acを大きく上回り、期末在庫も増加である。よって在庫率は5.2%まで改善された。

 

なおCFTC発表の9/13現在のファンドのポジションは、…中略…

 

オプションを含めた9/16現在のポジションでは、…中略…

8/31までファンドの大量買いで上がっていた相場も、一転してファンドの売りで大きく下げた図式。

 

結論として当方の相場観は、急落した相場で底を確認出来るまでは買いづらい。むしろ中途半端な戻りは、売りで対処が良いだろう。

 

 

 

〔貴金属〕

 

今週の金の値動き

 

10月限(当限)

前日比

8月限(先限)

前日比

9月12日

\4,581

-81

\4,585

-84

9月13日

\4,524

-57

\4,527

-58

9月14日

\4,523

-1

\4,527

0

9月15日

\4,475

-48

\4,478

-49

9月16日

\4,380

-95

\4,382

-96

 

金相場は、先週号においては『しばらくは株価の乱高下とともに、株価が上がれば急落し、株価が下がれば急騰する荒い大逆張りの展開になるのではないかと考えている。突っ込みを買って、急騰を売るのが良いだろう』とコメントした。

今週の相場展開は、調整局面に入った相場が4,300円台まで急落4,700円台の高値からは、一気に300円以上の下げを演じる事となった。

○東京金日足

…削除済み…

4,754円(9/7)が最高値だが、300円下げて200円戻り、今週は4,707円(9/12)から一気に下落して週末は4,360円まで記録1週間で347円の下落である

 

その後夜間ではまた100円ほど上昇しているが、次の立会いは20日まで無いのだから、さて一体どうなっているか?

8月にも短期間で500円の上下があった相場ゆえ、今の相場は一日100円の動きは当たり前。

 

先週号でもコメントしたが、おそらく今後もしばらくは、かなり荒い展開が続くはず。急騰時は売っても取れるだろうし、急落時はもちろん押し目買いでもOKだろう。決め付けずに、流れに乗る事だけを考えれば、チャンスは幾らでもあるだろう。

 

 なお一代の動きは以下のとおり。

東京金一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年8月

\3,365

8月27日

\4,755

8月23日

\3,338

8月31日

\4,380

2011年10月

\3,520

10月27日

\4,748

9月7日

\3,469

10月29日

\4,382

2011年12月

\3,719

12月24日

\4,745

9月7日

\3,479

1月31日

\4,378

2012年2月

\3,763

2月24日

\4,750

9月7日

\3,535

3月18日

\4,379

2012年4月

\3,970

4月26日

\4,751

9月7日

\3,828

5月9日

\4,380

2012年6月

\3,909

6月28日

\4,754

9月7日

\3,861

7月4日

\4,382

 

NY金日足(9/15現在)

…削除済み…

9/16のNY市場は、前日比33.3ドル高の1814.7ドル1765.4ドルの安値まであったが、一気に切り返して終了である。

 

チャートでは1923.7ドルをトップとし、1705.4ドルを割り込めばWトップの完成だ。しかし1,800ドル割れから一気に50ドルも切り返した9/16のように、まだまだ押し目買い人気も強い。欧州経済懸念が残っているからだ。

だが一方で、1,900ドル台を買った向きはさすがに投げさせられるわけで、2,000ドルだ、将来的には3,000ドルだと騒いでも、早々簡単に実現はしなさそうでもある。

 

先週号でもコメントしたが、『当方はチャート判断で、今はまだ2,000ドルは付けないだろうとの見方だ。下げた場合は1,700ドル辺りを考えており、どちらかと言えば天井形成のような動きを見せるのではないかと考えている』というのが今の考え方だ。

 

なおCFTC発表の9/13現在のファンドのポジションは、…中略…

 

また9/16現在のETF残高は、…中略…

 

結論として当方の相場観は、4,700円台は当面の天井ではないかと考えているものの、100円単位の荒い乱高下は続くだろう。下値の目処は4,200円台程度かも。

 

 

今週のプラチナの値動き

 

10月限(当限)

前日比

8月限(先限)

前日比

9月12日

\4,541

-74

\4,597

-81

9月13日

\4,513

-28

\4,546

-21

9月14日

\4,486

-27

\4,507

-39

9月15日

\4,447

-39

\4,473

-34

9月16日

\4,412

-35

\4,432

-41

プラチナ相場は、先週号においては『金とのサヤはまた逆転したが、ここは金売り・プラチナ買いの仕掛け場であろう。いずれサヤは直るはず』とコメントした。

今週の相場展開は、5日連続安の展開で値位置を切り下げ、週末には安値で4,390円まで下落

○東京プラチナ日足

…削除済み…

4,682円(9/12)→4,390円(9/16)まで、一週間で292円の下落である。チャートでは8/26の押し目底4,464円も割り込んでいるため、Wトップの格好で良くない。

 

もっともこのところの相場は、一番弱く見えたところが買い場になったりするわけで、週末のNY市場では金とともに戻しており、相変わらず一筋縄では行かなそうな展開。

だが今週は、株価反騰で金が下げたのは当然として、プラチナも同時に下げたのだから元気は感じられない。G20での原油・穀物に対する規制が、プラチナの買い気もそいだのだろう。

 

よって金とのサヤは、プラスになったり、マイナスになったりのもみ合い。上下100円程度はあるのだから、取れない動きでもないが…。

 

一代の動きは以下のとおり。

東京プラチナ一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年8月

\4,181

8月27日

\4,963

2月22日

\4,099

8月31日

\4,412

2011年10月

\4,495

10月27日

\4,980

2月16日

\4,224

3月17日

\4,405

2011年12月

\4,702

12月24日

\5,015

2月16日

\4,225

3月17日

\4,415

2012年2月

\4,817

2月24日

\4,997

4月11日

\4,232

3月17日

\4,420

2012年4月

\4,826

4月26日

\4,921

5月6日

\4,272

8月9日

\4,427

2012年6月

\4,445

6月28日

\4,770

8月23日

\4,271

8月9日

\4,432

 

○白金−金価格差日足(週末分は寄り付き後までの価格です)

…削除済み…

週末現在のサヤは、4,432円(プラチナ)−4,382円(金)=50円

 

59円(8/9)→211円(8/26)まで拡大したサヤは、−36円(9/6)まで詰まって、週末はまたプラスになった

…中略…

 

結論として当方の相場観は、金売り・プラチナ買いの鞘取りを継続。しかし今は、金の急落時にサヤがプラスになる展開であり、これだと大きくは開いて行きそうも無い事だけは留意。小幅のプラスで満足しよう。

 

 

 

〔ゴム〕

 

今週のゴムの値動き

 

9月限(当限)

前日比

2月限(先限)

前日比

9月12日

350.1

-7.2

363.0

-5.6

9月13日

351.0

0.9

364.9

1.9

9月14日

349.1

-1.9

360.5

-4.4

9月15日

348.2

-0.9

360.9

0.4

9月16日

353.0

4.8

365.2

4.3

 

先週号においては『逆張り相場がまだ続くだろう。10円以上動いたところを逆向かいするのが良いだろう』とコメントした。

今週の相場展開は、あまり動意なく横ばいの展開。

○東京ゴム日足

…削除済み…

今週は上下5円幅程度の動きであり、全くの横ばいだ。市場の注目は金であり、次に石油で、穀物である。ゴムは現状では蚊帳の外。

 

 なお一代の動きは以下のとおり。

東京ゴム一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2010年9月

436.0

3月28日

481.9

4月11日

345.1

8月9日

353.0

2010年10月

413.0

4月25日

413.6

4月25日

346.2

8月9日

355.5

2011年11月

388.9

5月26日

394.9

6月1日

344.6

6月28日

357.7

2011年12月

353.0

6月27日

394.0

7月27日

343.1

6月28日

360.5

2012年1月

383.8

7月26日

396.5

7月27日

348.0

8月9日

362.8

2012年2月

362.2

8月26日

379.0

8月31日

355.9

9月6日

365.2

  

当先のサヤは9月限353.0円〜2月限365.2円と12.2円の順ザヤ。順ザヤ幅はまた若干拡大。

 

週末現在の輸入採算価格は、…中略…

 

国内営業倉庫在庫は8/31現在で936トン増の急増で9,559トン。このところ増加が続いている。

 

9/9現在の上海ゴム在庫は、…中略…

 

上海ゴム価格は、週半ばに下げ、週末は反発。東京市場と同じというか、東京が上海市場を見て動いているため、上海市場ももみ合いだったという事。

 

 結論として当方の相場観は、まだレンジ相場は抜け出せないだろう。いずれにせよ、動き出すのは上海市場からであり、東京市場はその後追いであろう。

 

 

 

〔石油製品〕

 

今週の原油の値動き

 

9月限(当限)

前日比

2月限(先限)

前日比

9月12日

\51,840

-1500

\50,120

-2570

9月13日

\52,460

620

\50,770

650

9月14日

\51,620

-840

\49,880

-890

9月15日

\51,900

280

\50,190

310

9月16日

\52,570

670

\51,450

1260

 

まずは原油から…

先週号においては『予想通りに乱高下を演じた相場であるが、ここからの高値は売り、突っ込みは買いと考えるのが無難だろう』とコメントした。

今週の相場展開は、NY原油は85ドル〜90ドルでのもみ合いの展開。ただし僅かずつ下値を切り上げている。

 

東京原油も12日に暴落した後、一時は5万円割れまで出たものの、徐々に回復して終了

 

NY原油日足(9/15現在)

…削除済み…

週末9/16のNY市場は、前日比1.44ドル安の87.96ドルで終了。東京市場は週明け休場なので、もう一日分でどう入るか?

 

先々週号でもコメントしたが、75.71ドル(8/9)は底、89ドルまで上がった後に再度安値を付けた79.71ドル(8/19)は2番底なのだろうが、90ドル以上の相場はまだ厳しそうな経済環境だという動きが継続している。

チャートでは徐々に下値を切り上げてもいるが、週末は90ドルに乗せ切れずに雲の上に出る事に失敗。ここから上がるようならトレンドは買い転換だが、抜けないようなら戻り売りを浴びそうなところでもあり、分岐点である

 

 なお9/13現在のファンドのポジションは、…中略…

  

○東京原油日足

…削除済み…

下値を切り上げながら53,540円(9/8)まで上昇していた相場が、12日に一度冷や水を浴びせられ、また徐々に回復

 

GW前後の動きと酷似していたチャートパターンは今週で崩れたが、今は一目均衡表の雲の上に出れるか?押し返されるか?の分岐点である。

 

 なお一代の動きは以下のとおり。

東京原油一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年9月

\58,210

4月1日

\63,580

4月11日

\46,010

8月10日

\52,570

2011年10月

\60,480

5月2日

\60,480

5月2日

\46,100

8月9日

\52,540

2011年11月

\56,450

6月1日

\58,130

7月11日

\46,160

8月9日

\52,240

2011年12月

\54,250

7月1日

\58,330

7月11日

\46,210

8月9日

\51,940

2012年1月

\54,590

8月1日

\55,780

8月2日

\46,190

8月9日

\51,720

2012年2月

\52,500

9月1日

\53,540

9月8日

\49,500

9月15日

\51,450

 

結論として当方の相場観は、現在の値位置は内外とも分岐点。ここから上に行くか?下に行くか?でトレンドが発生しそうだ。

 

 

今週のガソリンの値動き

 

10月限(当限)

前日比

3月限(先限)

前日比

9月12日

\63,950

-2320

\61,360

-2580

9月13日

\64,750

800

\62,000

640

9月14日

\63,940

-810

\61,090

-910

9月15日

\64,000

60

\61,250

160

9月16日

\64,920

920

\62,580

1330

続いてガソリンです…先週号においては『まだ上げる時の勢いが強く上昇相場が終了したとまでは言えないが、そろそろ危険水域だろう。高値は売りの方針が良いだろう』とコメントした。

今週の相場展開は、週明けから暴落に転じた相場は一時60,520円まで下がり、週末にはまた大きく戻しての終了である。

○東京ガソリン日足

…削除済み…

8/9の55,800円を底として上がって来た相場だが、『上値もそろそろ終わる可能性は高い』とコメントしていたとおりに、64,740円(9/8)→60,520円(9/15)まで4,000円超の急落

そこからはまた2,000円の戻りで、週末の夜間取引では500円の下落。原油と同様にここは分岐点であろう。

 

つまり今後高ければ、上昇トレンドが発生する。安ければ、下降トレンドが発生する。

材料は欧州問題なのか、FOMCなのか、はたまたハリケーンなのかは判らぬが、何かが出て動くのが相場なのだから、あまり深読みし過ぎるのは良くない。

 

 一代の推移は、以下のとおり。

東京ガソリン一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年10月

\66,450

3月28日

\73,870

4月11日

\57,700

8月9日

\64,920

2011年11月

\68,710

4月26日

\71,580

5月6日

\56,020

8月9日

\63,000

2011年12月

\66,150

5月26日

\68,600

7月11日

\55,780

8月9日

\62,830

2012年1月

\61,260

6月27日

\68,700

7月11日

\55,620

8月9日

\62,280

2012年2月

\66,600

7月26日

\66,800

7月27日

\55,800

8月9日

\62,160

2012年3月

\61,280

8月26日

\64,740

9月8日

\60,520

9月15日

\62,580

 

9/16現在の業者間転売価格は、…中略…

 

9/10現在のガソリン在庫は、…中略…

 

 結論として当方の相場観は、安値から9,000円上がった相場が4,000円の下げで冷やされた。その後にまた2,000円戻した相場は、ここからが分岐点だろう。上でも下でも、トレンド発生について行くのが良いだろう。

 

 

今週の灯油の値動き

 

10月限(当限)

前日比

3月限(先限)

前日比

9月12日

\61,870

-2020

\63,780

-2310

9月13日

\61,910

40

\63,930

150

9月14日

\61,080

-830

\62,920

-1010

9月15日

\60,720

-360

\62,800

-120

9月16日

\61,670

950

\64,200

1400

最後に灯油です…先週号においては『7日・8日で3,000円戻した相場であるが、まだ戻り売り相場で良いだろう。需給は全く良くないゆえに』とコメントした。

今週の相場展開は、12日に急落、14日に再び下落で高値から4,000円超の下げ。その後は戻して終了である。

○東京灯油日足

…削除済み…

60,180円(8/9)→66,710円(9/8)までは6,530円の戻りである。それから62,500円まで4,210円の下げを演じ、週末は1,700円の戻りを入れて終了である。

 

原油・ガソリンでコメントしたとおり、ここはある意味分岐点だろう。だが灯油のチャートは季節習性からの逆ザヤ(天狗ザヤ)であり、容易に一目均衡表の雲の上には出そうも無い。

よってよほどの原油高騰が無ければ、戻り売り方針は変わらないだろう。

 

 なお一代の推移は、以下のとおり。

東京灯油一代の動き

 

 

 

 

 

 

 

始値

 

高値

 

安値

 

現在値

2011年10月

\71,490

3月28日

\79,530

4月11日

\58,200

8月9日

\61,670

2011年11月

\74,310

4月26日

\75,470

4月28日

\59,440

8月9日

\63,300

2011年12月

\69,830

5月26日

\72,110

7月11日

\60,330

8月9日

\64,600

2012年1月

\65,090

6月27日

\72,530

7月11日

\60,510

8月9日

\65,080

2012年2月

\69,790

7月26日

\69,840

7月26日

\60,180

8月9日

\65,130

2012年3月

\64,150

8月26日

\66,710

9月8日

\62,500

9月15日

\64,200

 

9/16現在の業者間転売価格は、…中略…

 

9/10現在の灯油在庫は、…中略…

 

 結論として当方の相場観は、需給の良くない灯油は基本的に戻り売り。原油相場がよほど上がらなければ上昇トレンドに変化するとは思えず、そうであるならば原油を買った方がマシだとの考えである。

 

 

 

〔その他〕

 

 今週も為替のチャートを3種アップ。

○ドル/円相場日足

…削除済み…

まだ完全に横ばいの展開が続いている。

 

ギリシャ債務問題に連動させて、GDP比では日本の借金の方が巨額であり、子孫にツケを残すな!との論調がまだある。ばかばかしい限りだ。

借金、借金と言うが、それは政府の借金であり、日本国債の場合は買い手が国内に居るのだから、それは国民の債権でもある。子孫には借金だけじゃなく、お金も相続されるのだ。

そんなに借金が嫌ならデフォルトすれば、子孫には借金も財産も残らず、今の買い手が損をするだけの話だ。一気に借金を返せば、経済は縮小して破綻するだけだし、第一に返してもらっても困るだろう?

 

カネを使うところが無いから、銀行に預金する。銀行は運用先が無いから国債を買う。だから金利は上がらない。これの何が不思議なのだろう?

借金、借金というけれども、景気が良くなって金利が上がれば、税収も上がって借金は返せる。そういうもんだ。

増税をしてデフレを加速させるよりも、カネをばら撒いて景気アップが、復興の一番の良薬だろう。景気がどうであろうが給料の下がらない役人は、デフレの方が相対的に民間に比べて金持ちになるゆえ、どうしてもそういうのは嫌なんだろう。

 

    ユーロ/円相場日足

…削除済み…

9/12には103円台まで円高が進んだ。ギリシャのデフォルトは織り込み済みだろうが、さて次はどこ?

 

    ユーロ/ドル相場日足

…削除済み…

ユーロが弱過ぎて、ユーロ/ドル市場ではドル高になっていたわけだが、今週はその調整が出たわけだ。

さて、どこまでユーロが戻せるか?

 

 

 

 


 

 このレポートは、私が個人的な判断で書いたものです。

内容の責任はすべて私に帰するものですが、取引に対する利益を保証するものでは在りません。

(当たり前ですが念のため)

 

 

 

 

        ひげの中ちゃん相場情報

                       中田幸一郎

 

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